Rsv感染の予防または治療のための方法および組成物
专利摘要:
本発明は、RSVがiRNA剤の鼻内投与によりならびにこのような作用物質の非経口投与により抑制され得る、というin vitroおよびin vivoにおける実証、そしてRSVのAおよびBサブタイプの両方でRNAレベルを低減し得るRSVのP、NおよびL遺伝子からの強力なiRNA剤の同定に基づいている。これらの知見に基づいて、本発明は、被験者、例えば哺乳類、例えばヒトにおけるRSVmRNAレベル、RSVタンパク質レベルおよびRSVウイルス力価を低減するのに有用である特定の組成物および方法を提供する。 公开号:JP2011506484A 申请号:JP2010538232 申请日:2008-12-15 公开日:2011-03-03 发明作者:サイーダ エルバシア,;サラスワシー ノウチャー,;アクシェイ バイシュナウ,;ムーシャ マノハラン, 申请人:アルニラム ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド; IPC主号:A61K31-7105
专利说明:
[0001] (関連出願の陳述) 本出願は、米国特許仮出願第61/013,428号(2007年12月13日出願)、米国特許仮出願第61/014,887号(2007年12月19日出願)、米国特許仮出願第61/021,309号(2008年1月15日出願)、米国特許仮出願第61/034,084号(2008年3月5日出願)および米国特許仮出願第61/049,07x6号(2008年4月30日出願)(これらの記載内容は各々、その全体が、参照により本明細書中で援用される)の利益を主張する。] [0002] 気道は、その生来の機能のため、種々の呼吸器疾患を引き起こす多数の風媒性病原体に曝露される。気道のウイルス感染は、先進国における小児の入院の最も一般的な原因であり、米国においては年間入院数は91,000例と推定され、それに要する経費は3億ドルである。ヒト呼吸器合胞体ウイルス(RSV)およびパラインフルエンザウイルス(PIV)は、呼吸器の病気の2つの主要な作因であり、それらは、共に、上および下気道に感染して、クループ、肺炎および細気管支炎をもたらす(非特許文献1、非特許文献2)。] 背景技術 [0003] RSVのみでも、生後1年以内に全乳児の65%まで、そして実質的に生後2年以内に全乳児に感染する。RSVは、高齢者においても同様に病気および死亡の重大な原因である。RSV感染後の免疫は、完全ではなく、持続性もないので、反復感染が全年齢層で起こる。RSV細気管支炎に罹っている小児は、将来、喘鳴および喘息を発症する可能性が高い。RSVに対する有効な治療およびワクチンに関する研究は、この40年間継続されてきたが、成功例はほとんどない(非特許文献1、非特許文献3)。] [0004] 現在、RSVに関して臨床的に認可されているワクチンはない。RSVの系統は、非ヒト動物、例えばウシ、ヤギ、ブタおよびヒツジに対しても存在し、農業および酪農ならびに食肉産業に対する損害を引き起こす(非特許文献2)。] [0005] RSVおよびPIVはともに、非分節型マイナス鎖RNAゲノムを含有し、パラミクソウイルス科に属する。これらのウイルスの多数の特徴が、予防および治療の困難の一因となっている。当該ウイルスゲノムは、RNAゲノムの複製校正機序の欠如のために高率で変異して、信頼できるワクチンまたは抗ウイルスを設計するに際して重大な問題を提示する(非特許文献4)。ウイルスがF遺伝子に対してマッピングされる耐性突然変異を発現したため、RSV融合タンパク質(F)の有望な阻害薬は一部は断念された(非特許文献5、非特許文献6)。両ウイルスは細胞タンパク質と会合し、ワクチン接種のための無細胞性ウイルス物質を得ることの難しさを増大させる(非特許文献7、非特許文献8、非特許文献9)。最後に、両方の免疫反応、特にRSVの免疫反応は、極めて複雑である(非特許文献10、非特許文献11)。ワクチンとしての変性RSVタンパク質の使用は、「免疫強化」またはワクチン増強疾患をもたらす(非特許文献12)。全体的問題は、多数の抗RSV生物製剤プログラムの近年の閉止により強調されている。] [0006] RSVゲノムは、15,222ヌクレオチド長で、11の主要なタンパク質を産生する一本鎖のマイナスセンスRNAを含む(非特許文献13)。これらのタンパク質のうちの2つ、すなわちF(融合)およびG(付着)糖タンパク質は、主要表面タンパク質であり、防御免疫を誘導するために最も重要なものである。SH(低分子疎水性)タンパク質、M(マトリックス)タンパク質およびM2(22kDa)タンパク質は、ウイルスエンベロープに関連するが、しかし防御免疫応答を誘導しない。N(主要ヌクレオキャプシド関連タンパク質)、P(リン酸化タンパク質)およびL(大型ポリメラーゼタンパク質)タンパク質は、ビリオンRNAと関連して見出される。2つの非構造タンパク質、NS1およびNS2は、おそらくは、宿主−ウイルス相互作用に関与するが、しかし感染性ビリオン中に存在しない。] [0007] ヒトRSV系統は、2つの主要群、AおよびBに分類されている。G糖タンパク質は、RSVタンパク質の中で最も互いに異なることが示されている。2つのRSV群の間および内のRSV G糖タンパク質の可変性は、疾患の毎年の流行を引き起こすRSVの能力にとって重要であると考えられる。G糖タンパク質は、289〜299アミノ酸(RSV系統によって異なる)を含み、90kDaの細胞内、膜貫通および高グリコシル化柄構造、ならびにヘパリン結合ドメインを有する。糖タンパク質は、分泌および膜結合形態で存在する。] [0008] 成功裏にRSV感染を治療する方法は、現在存在しない(非特許文献3)。RSVによる下気道の感染は、ほとんどの場合、自己限定的病状である。疾患を有する幼児および小児を如何に治療するか、あるいはいつ入院させまたは退院させるかに関する明確な指針または判定基準はない。RSVに関連して起こり得る低酸素症は、鼻カニューレを介して酸素を用いて治療され得る。呼吸器不全、ショックまたは再発性無呼吸を有する小児のための機械的換気は、死亡率を下げ得る。ステロイドを処方する医師もいる。しかしながら、いくつかの研究は、ステロイド療法は細気管支炎で入院した幼児および小児の臨床経過に影響を及ぼさない、ということを示している。したがって、コルチコステロイドは、単独でも、気管支拡張薬と組合せても、他の点では健康な非換気患者における細気管支炎の管理に役に立たない可能性がある。例えば気管支肺異形成および喘息のような心肺の基礎疾患を有する幼児および小児においても、ステロイドが用いられている。] [0009] 抗ウイルス活性を有するグアノシン類似体であるリバビリンは、1980年代半ばからRSV細気管支炎を有する幼児および小児を治療するために用いられているが、その使用を評価する多数の研究が相反する結果を示している。大半のセンターでは、リバビリンの使用は、目下、免疫無防備状態患者に、ならびに重症罹患者に制限されている。] [0010] RSV細気管支炎の重症度は低血清レチノール濃度と関連付けられているが、RSV細気管支炎で入院した小児における試験は、ビタミンA補足が有益な効果を提供しない、ということを示している。RSV下気道感染のための1500mg/kg静脈内RSV免疫グロブリンまたは100mg/kg吸入免疫グロブリンの治験も、実質的に有益な効果を示すことが出来なかった。] [0011] 先進国では、RSV下気道感染の治療は、一般的に、対症療法に限定されている。抗ウイルス療法は、その高い経費のため、および効能に関する合意の欠如のために、通常は致命的な状況に限定される。先進国において、酸素は主要な療法(利用可能な場合)であり、死亡率を低下させるための唯一の方法は予防によるものである。] [0012] RNA干渉または「RNAi」は、蠕虫に導入されると二本鎖RNA(dsRNA)が遺伝子発現を遮断するという観察を説明するために、Fireと共同研究者により最初に作り出された用語である(非特許文献14)。短いdsRNAは、多数の生物体、例えば脊椎動物における遺伝子特異的転写後サイレンシングを指図し、そして遺伝子機能を試験するための新規のツールを提供している。RNAiは、新規のクラスの治療薬を開発する一方法として示唆されている。しかしながら今日まで、これらは、依然として、RNAiが治療的に用いられ得るという実証的証拠を伴わない示唆の域をほとんど脱していない。] [0013] したがって、特に幼児および小児のための、RSVに対する安全且つ有効なワクチンが必要とされている。すべての年齢での、そして免疫不全の個人におけるRSV感染を治療するための治療薬および方法も必要とされている。疾患の病因が研究され、治療薬及びワクチンのスクリーニングを促進できるように、RSVに対する防御的免疫応答の特徴を明らかにするための科学的方法も必要とされている。本発明は、RSV感染を調節するかまたは防止するために有効な方法および組成物を提供することにより、当該技術分野における従来の欠点を克服する。具体的には、本発明は、in vitroおよびin vivoでRSVレベルを低減し、ならびにRSVの両主要サブタイプに対して有効であることが示されているiRNA剤を提供し、そしてこのクラスの分子の治療的活性を示すことにより、当該技術分野を進歩させる。] 先行技術 [0014] Openshaw, P.J.M., Respir. Res. 3 (Suppl 1), S15-S20 (2002) Easton, A.J., et al, Clin. Microbiol. Rev. 17, 390-412 (2004) Maggon, K. et al., Rev. Med. Virol. 14, 149-168 (2004) Sullender, W.M. Clin. Microbiol. Rev. 13, 1-15 (2000) Razinkov, V., et al., Antivir. Res. 55, 189-200 (2002) Morton, C.J. et al., Virology 311, 275-288 (2003) Burke, E., et al, Virology 252, 137-148 (1998) Burke, E., et al, J. Virol. 74, 669-675 (2000) Gupta, S., et al, J. Virol. 72, 2655-2662 (1998) Peebles, R.S., Jr., et al, Viral. Immunol. 16, 25-34 (2003) Haynes, L.M., et al, J. Virol. 77, 9831-9844 (2003) Polack, F.P. et al. J. Exp. Med. 196, 859-865 (2002) Falsey, A.R., and E.E. Walsh, 2000, Clinical Microbiological Reviews 13: 371-84 Fire et al., ‘Nature 391: 806-811, 1998] 課題を解決するための手段 [0015] 本発明は、RSVがiRNA剤の鼻内投与によりならびにこのような作用物質の非経口投与により抑制され得る、というin vitroおよびin vivoにおける実証、そしてRSVのAおよびBサブタイプの両方でRNAレベルを低減し得るRSVのP、NおよびL遺伝子からの強力なiRNA剤の同定に基づいている。これらの知見に基づいて、本発明は、被験者、例えば哺乳類、例えばヒトにおけるRSVmRNAレベル、RSVタンパク質レベルおよびRSVウイルス力価を低減するのに有用である特定の組成物および方法を提供する。経過日数全体に亘る複数用量のsiRNA剤の投与は、改善された結果を提供し得る、ということが示されている。例えば、好ましい実施形態では、予め選択された量のsiRNA剤は、1日より長い経過期間に亘って分割用量として投与される場合、遺伝子発現のより良好な抑制をもたらす。] [0016] 一実施形態では、本発明は、治療的有効量のALN−RSV01を含むsiRNA組成物を提供する。ALN−RSV01は、センス鎖配列(5’から3’に)GGCUCUUAGCAAAGUCAAGdTdTおよびアンチセンス鎖(5’から3’に)CUUGACUUUGCUAAGAGCCdTdTを有するsiRNA剤である。ALN−RSV01はALN−DP−2017と同一であり、これらの用語は本明細書中では互換的に用いられる。AL−DP−2017(すなわちALN−RSV01)の構造およびその製造についての詳細は、共同所有米国特許仮出願第61/021,309号(2008年1月15日出願)に詳細に記述されており、その記載内容は全ての目的のために、参照により、その全体が本明細書中で援用される。] [0017] 一実施形態では、本発明は、凍結乾燥粉末を提供する。別の実施形態では、本発明は上記の量のALN−RSV01を含む溶液を提供し、別の実施形態では液体懸濁液を、そして別の実施形態では乾燥粉末を提供する。一実施形態では、ALN−RSV01の治療的有効量は、150mg以下の無水オリゴヌクレオチドである。別の実施形態では、治療的有効量は、150mgの無水オリゴヌクレオチドである。別の実施形態では、治療的有効量は、75mgの無水オリゴヌクレオチドである。一実施形態では、ヒト被験者への治療的有効量の投与は、その被験者における白血球数の有意の増大をもたらさない。別の実施形態では、ヒト被験者への治療的有効量の投与は、その被験者における炎症性サイトカイン(単数または複数)の濃度の有意な上昇をもたらさない。一実施形態では、それらのサイトカイン(単数または複数)は、CRP、G−CSF、IL1−RAまたはTNFのうちの1つ以上である。] [0018] 関連する一実施形態では、溶液は200〜400mgOsm/kgの範囲の重量オスモル濃度を有するよう処方される。ある実施形態では、溶液は緩衝溶液である。ある実施形態では、溶液のpHは5〜8である。他の実施形態では、溶液のpHは5.6〜7.6である。関連する実施形態では、溶液はリン酸ナトリウム緩衝剤を含む。さらなる他の実施形態では、緩衝剤の濃度は10〜100mM、20〜80mM、30〜70mM、40〜60mM、または約50mMである。さらなる別の実施形態では、緩衝溶液のpHは6.6である。] [0019] 本発明の一実施形態では、ヒト被験者への治療的有効量のALN−RSV01の投与は、上記被験者において、白血球数の有意の増大をもたらさない。別の実施形態では、ヒト被験者への治療的有効量の投与は、上記被験者において、CRP濃度、G−CSF濃度、IL1−RA濃度またはTNF濃度の有意の上昇をもたらさない。関連する一実施形態では、siRNA組成物は、エキソヌクレアーゼからの保護のための修飾をさらに包含する。別の実施形態では、siRNA組成物の修飾は、ホスホロチオエートおよびヒドロキシピロリジン(hp)リンカーからなる群から選択される。] [0020] 別の実施形態では、治療用ALN−RSV01組成物は局所的に投与される。関連する実施形態では、局所投与は鼻内または肺内投与され、例えば投与は前記組成物の吸入により行われる。さらに他の関連する実施形態では、患者が自分自身に組成物を投与するか、あるいは第三者(例えば保護者または医師等の健康管理の専門家)が組成物を患者に投与し得る。ある実施形態では、組成物は、エーロゾル化液、例えば鼻噴霧剤として投与される。鼻噴霧剤、Becton-Dickinson Accuspray(商標)鼻噴霧系またはその同様なシステムにより投与される。関連する実施形態では、エーロゾル化された液はネブライザーにより生成される。さらなる他の関連する実施形態では、ALN−RSV01を含む0.1ml〜0.6ml(例えば、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5または0.6ml)のエーロゾル化された溶液が、各鼻孔に投与される。複数用量が毎日投与され得るが、この場合、回数は2、3、4または5用量を含む。関連する実施形態では、複数用量の投与は、上記非トの気道の細胞中のRSVタンパク質、mRNAまたは力価を、上記複数用量により提供される用量と等しい単一用量の投与と少なくとも同レベルに低減する。さらに他の関連実施形態では、吸入による上記複数用量の投与は、総用量0.1〜0.6mg/kgの無水オリゴヌクレオチドを上記ヒトに送達する。] [0021] ある実施形態では、上記複数用量のうちの初回は、ヒト患者がRSVに感染する前に投与される(例えば予防的に)。] [0022] さらに別の実施形態では、本発明は、RSV感染を予防するかまたは治療するのに有効である化合物を同定する方法であって、RSVのメンフィス−37系統に感染した最初のヒトを規定すること(ここで、上記最初のヒトはRSV感染の進行中に肺機能の低減を示す)、前記最初のヒトに試験化合物を投与すること(ここで、上記投与はRSV感染の前または後になされる)、上記最初のヒトにおけるRSV感染の進行を査定すること、最初のヒトにおけるRSV感染の進行を、上記試験化合物を投与されていない少なくとも1人の第二番目のヒトにおけるRSV感染の進行と比較すること、最初のヒト被験者における進行が第二番目のヒトにおける進行と比較して低減される場合、RSV感染を予防するかまたは治療するのに有効である化合物として試験化合物を同定することを包含する方法を提供する。関連する一実施形態では、当該方法は、試験化合物の上記同定を記録するかまたは報告することをさらに包含する。さらに別の関連実施形態では、最初のヒト被験者における進行が第二番目のヒトにおける進行と比較して低減される場合、スクリーニング方法は、第三番目のヒトに試験化合物を投与することを包含する。] [0023] 本発明の一実施形態では、当該方法は、肺移植を受けたヒト患者における呼吸器合胞体ウイルス(RSV)感染を予防するかまたは治療することに関して、例えば治療的有効量のALN−RSV01を含む組成物を肺移植を受けたヒト患者に投与することに関して記載される。一態様において、組成物は局所的に投与される。1つの関連する態様では、局所投与は、鼻内または肺内である。別の関連する態様では、局所投与は鼻内である。別の関連する態様では、局所投与は肺内である。1つの関連する態様では、肺内投与は組成物の吸入による。別の態様では、組成物はエーロゾルとして投与される。1つの関連する態様では、エーロゾルは鼻噴霧剤である。別の関連する態様では、エーロゾルはネブライザーにより生成される。1つの関連する態様では、ネブライザーはPAR1 eFlow(登録商標)30Lネブライザーである。] [0024] 別の実施形態では、方法は、複数用量の組成物を投与することを包含する。一態様では、複数用量のうちの1つが毎日投与される。別の態様では、複数用量は2または3用量である。別の関連する態様では、複数用量が3用量である。] [0025] 別の実施形態では、肺移植を受けたヒト患者は目下RSVに感染している。一態様では、複数用量の初回が投与される時に肺移植を受けたヒト患者は目下RSVに感染している。1つの関連する態様では、投与によって、肺移植を受けたヒト患者の気道の細胞中のRSVタンパク質、RSVmRNA、RSVピークウイルス負荷、ピークRSVウイルス負荷までの時間、RSVウイルス脱粒の継続時間、RSVウイルスAUC、またはRSV力価が低減する。] [0026] 別の態様では、複数用量の前記投与は、肺移植を受けたヒト患者の気道の細胞中のRSVタンパク質、RSVmRNA、RSVピークウイルス負荷、ピークRSVウイルス負荷までの時間、RSVウイルス脱粒の継続時間、RSVウイルスAUC、またはRSV力価を、複数用量により提供される用量と等しい単一用量の投与と少なくとも同レベルに低減する。一態様では、複数用量の投与は吸入によるものであり、総用量0.1〜0.6mg/kgの無水オリゴヌクレオチドを肺移植を受けたヒト患者に送達する。] [0027] 別の実施形態では、本発明は、RSV感染の特質を確定することをさらに包含する。一態様では、RSV感染の特質は、肺移植を受けたヒト患者からの鼻スワブ試料および/または痰試料の定量的RT−PCR(qRT−PCR)分析により確定される。1つの関連する態様では、qRT−PCRは、RSVmRNA、RSVピークウイルス負荷、ピークRSVウイルス負荷までの時間、RSVウイルス脱粒の継続時間、RSVウイルスAUC、またはRSV力価を確定するために用いられる。] [0028] 別の実施形態では、肺移植を受けたヒト患者は気管支拡張薬療法を受けている。1つの関連する態様では、肺移植を受けたヒト患者は、気管支拡張薬療法施療の1時間以内に組成物を投与される。] [0029] 別の実施形態では、肺移植を受けたヒト患者は標準ケア処置を受けている。1つの関連する態様では、標準ケア処置はリバビリンの投与を包含する。別の態様では、肺移植を受けたヒト患者は、リバビリンの投与の1〜2時間前に前記組成物を投与される。] [0030] 別の実施形態では、肺移植を受けたヒト患者への組成物の投与は、RSV感染の徴候および/または症候の開始の7日以内に開始される。一態様では、徴候および/または症候は、FEV1の低減、発熱、新規発症鼻漏、咽喉の痛み、鼻閉、咳、喘鳴、頭痛、筋肉痛、悪寒または息切れを包含する。] [0031] 別の実施形態では、0.6mg/kgの濃度でのエーロゾル化ALN−RSV01が、PARIeFlow(登録商標)30Lネブライザーを用いて3日間1日1回、エーロゾル化ALN−RSV01の吸入により肺移植を受けたヒト患者に投与される。] [0032] 別の実施形態では、治療的有効量のALN−RSV01を含む組成物を肺移植を受けたヒト患者に投与することにより肺移植を受けたヒト患者における呼吸器合胞体ウイルス(RSV)感染を予防するかまたは治療することを包含する肺移植を受けたヒト患者における医学的病状の危険を低減するための方法であって、医学的病状が、移植肺の急性拒絶、閉塞性細気管支炎症候群、挿管の発生、ウイルス、細菌または真菌呼吸器感染の発生、ならびに肺機能の不可逆的低下からなる群から選択される方法が記載される。] [0033] 別の態様では、本発明は、少なくとも2日間持続している再発性咳に罹患しているヒト患者に治療的有効量のALN−RSV01を含む組成物を投与することによりRSV感染を予防するかまたは治療する方法を提供する。関連する一実施形態では、ALN−RSV01の投与方法は、少なくとも2日間持続している再発性咳に罹患しているとヒトを診断するステップをさらに包含し、この場合、上記診断は上記組成物の投与前になされる。ヒトは、少なくとも2日持続した再発性咳を有する。関連する一実施形態では、ヒトは少なくとも18歳未満、2歳未満、生後6ヶ月未満、または生後3ヶ月未満である。別の関連実施形態では、患者は免疫系の弱化を示す。さらに別の関連実施形態では、患者は脱水状態であるかまたは脱水状態になる危険がある。さらに別の実施形態では、患者は上記組成物の投与の6週間以内にシナギス(商標)の一用量を投与される。] [0034] 別の態様では、治療的用量のALN−RSV01の投与は、10分未満、さらに好ましくは5分またはそれ未満を要する。] [0035] 別の態様では、本発明は、治療的有効量のALN−RSV01を含む組成物をヒト患者に投与することによりRSV感染を予防するかまたは治療する方法であって、上記ヒトにおけるRSV N遺伝子mRNAのALN−RSV01による切断を測定することをさらに包含する方法を提供する。関連する一実施形態では、ALN−RSV01による切断はPCRにより検出される。別の関連する実施形態では、RSV N遺伝子mRNA切断産物は、上記ヒトの鼻試料中で検出される。さらに別の関連する実施形態では、RNAi媒介性の切断は、一用量の上記組成物の投与後5日未満または3日未満に測定される。さらに別の実施形態では、方法は、上記ヒトにおけるRSVの力価を測定するステップをさらに包含する。] [0036] 本発明の1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の説明において示される。本発明の他の特徴、被験者および利点は、この説明、図面から、そして特許請求の範囲から明らかになる。] 図面の簡単な説明 [0037] iRNA剤を用いたRSVのin vitro抑制。表1(a〜c)に提示されるiRNA剤を、実施例に記載されるプラーク形成検定において抗RSV活性に関して試験した。各カラム(バー)は、表1(a〜c)で提示されるiRNA剤を表し、例えばカラム1は表1aにおける第一剤等である。活性iRNA剤を同定した。 iRNA剤を用いたRSVのin vitro用量応答抑制。表1からの活性作用物質の例を、4つの濃度で、実施例に記載されるプラーク形成検定において抗RSV活性に関して試験した。試験した活性iRNA剤に関して、用量依存性応答が見られた。 iRNA剤を用いたRSVBサブタイプのin vitro抑制。図2に提示されるiRNA剤を、実施例に記載されるプラーク形成検定においてサブタイプBに対する抗RSV活性に関して試験した。試験したiRNA剤により、サブタイプBが抑制された。 iRNA剤を用いたRSVのin vivo抑制。図に記載された作用物質を、実施例に記載されるマウスモデルにおいて抗RSV活性に関して試験した。iRNA剤は、in vivoでのウイルス力価の低減に有効であった。 AL−DP−1730を用いたRSVのin vivo抑制。実施例に提示される方法を用いて、用量依存性活性に関してAL−DP−1730を試験した。当該作用物質は、用量依存性応答を示した。 iRNA剤を用いたRSVのin vivo抑制。実施例に記載されるように、in vivo抗RSV活性に関して、図に記載されるiRNA剤を試験した。 iRNA剤を用いたRSVのin vivo抑制。実施例に記載されるように、in vivoでの抗RSV活性に関して、図に示されるiRNA剤を試験した。 臨床分離株からのRSV N遺伝子の配列解析。 分離株LAP6824に対するALN−RSV01認識部位における単一塩基変異を示す遅速増殖性RSV臨床分離株からのRSV遺伝子の配列解析。 ALN−RSV01薬剤物質に関する製造工程を示す流れ図。 ALN−RSV01薬剤物質の固相合成に関与するステップのサイクルの図解。 ALN−RSV01薬剤物質の固相合成後の切断および脱保護化反応の図解。 図13Aおよび13Bは、エーロゾルにより送達されるiRNA剤を用いたRSVのin vivo抑制を示す。実施例に記載されるように、in vivoでの抗RSV活性に関して、図に記載されたiRNA剤を試験した。 図13Aおよび13Bは、エーロゾルにより送達されるiRNA剤を用いたRSVのin vivo抑制を示す。実施例に記載されるように、in vivoでの抗RSV活性に関して、図に記載されたiRNA剤を試験した。 iRNA剤を用いたRSV感染に対するin vivo防御。防御活性に関して試験するためのRSV攻撃誘発の前に、図に記載されたiRNA剤を試験した。 霧状化iRNA剤のin vitro活性。記載されたiRNA剤を霧状化し、RSV感染のin vitro検定において活性を保持することが示された。 RSVを標的とするsiRNAであるALN−RSV01の吸入後のヒト被験者における用量投与後30分の肺機能(FEV1(L))。用量は(mg)/kg(平均体重70kgとした)。 吸入後のヒト対非ヒト哺乳類におけるRSVを標的とするsiRNA ALN−RSV01の平均血漿レベル。 多用量投与(総用量0.6mg/kgで3日間1日1回)のsiRNA ALN−RSV01ターゲッティングRSVの吸入後のヒト被験者における白血球数。 RSVを標的とするsiRNA ALN−RSV01の投与後の肺中のRSV。RSV滴注は鼻内によった(106pfu)。siRNAの固定総用量は120であった。単一投与は−4時間、D1、D2、D3により示される。3日間に亘る分割用量は、D1+D2+D3により示される。 ALN−RSV01二重鎖の構造。ALN−RSV01は、3’末端が2つのチミジン単位でキャップされる2つの部分的相補性一本鎖RNAのハイブリダイゼーションにより形成される合成二本鎖RNA(dsRNA)オリゴヌクレオチドである。ハイブリダイゼーションは19リボヌクレオチド塩基対にわたって生じ、ALN−RSV01分子を産生する。ホスホジエステル官能基はすべて、ナトリウムイオンを対イオンとして、中性pHで負荷電される。 ALN−RSV01のin vitroIC50。24ウェルプレート中のベロ細胞を漸減濃度のALN−RSV01でトランスフェクトし、その後、200〜300pfuのRSV/A2に感染させた。感染後5日目に、細胞を固定し、免疫染色して、計数した。PBSに対する活性%をプロットし、XLFitソフトウェアを用いてIC50を測定した。 BALB/cマウスにおける単一および多数回用量投与後のALN−RSV01のin vivo活性。A)ALN−RSV01in vivo用量応答曲線。BALB/cマウスを、1×106pfuのRSV/A2による感染の4時間前に、漸増濃度(25ug、50ugまたは100ug)のALN−RSV01、対照siRNA AL−DP−1730またはPBSで鼻内処置した。肺を採取し、標準免疫染色プラーク検定によりウイルスを定量し、log pfu/肺1gとしてプロットした。B)ALN−RSV01多用量試験。BALB/cマウスを、40ug、80ugまたは120ug(単一用量処置)あるいは40ug(多用量、毎日処置)で、ALN−RSV01またはミスマッチsiRNA(1730)で鼻内処置した。D5に肺を採取し、標準免疫染色プラーク検定によりウイルスを定量した。−4、感染4時間前;D1、感染後1日目;D2、感染後2日目;D3、感染後3日目。C)ALN−RSV01同日多用量試験。BALB/cマウスを、RSV感染後1または2日目の単一用量群に関しては、40ug、60ug、80ugまたは120ugで、あるいはRSV感染後1または2日目の多用量群に関しては40ug、1日2回または3回(多用量、毎日処置)で、ALN−RSV01またはミスマッチsiRNA(1730)で鼻内処置した。肺を採取し、免疫染色プラーク検定によりウイルスを定量した。 BALB/cマウスにおける単一および多数回用量投与後のALN−RSV01のin vivo活性。A)ALN−RSV01in vivo用量応答曲線。BALB/cマウスを、1×106pfuのRSV/A2による感染の4時間前に、漸増濃度(25ug、50ugまたは100ug)のALN−RSV01、対照siRNA AL−DP−1730またはPBSで鼻内処置した。肺を採取し、標準免疫染色プラーク検定によりウイルスを定量し、log pfu/肺1gとしてプロットした。B)ALN−RSV01多用量試験。BALB/cマウスを、40ug、80ugまたは120ug(単一用量処置)あるいは40ug(多用量、毎日処置)で、ALN−RSV01またはミスマッチsiRNA(1730)で鼻内処置した。D5に肺を採取し、標準免疫染色プラーク検定によりウイルスを定量した。−4、感染4時間前;D1、感染後1日目;D2、感染後2日目;D3、感染後3日目。C)ALN−RSV01同日多用量試験。BALB/cマウスを、RSV感染後1または2日目の単一用量群に関しては、40ug、60ug、80ugまたは120ugで、あるいはRSV感染後1または2日目の多用量群に関しては40ug、1日2回または3回(多用量、毎日処置)で、ALN−RSV01またはミスマッチsiRNA(1730)で鼻内処置した。肺を採取し、免疫染色プラーク検定によりウイルスを定量した。 BALB/cマウスにおける単一および多数回用量投与後のALN−RSV01のin vivo活性。A)ALN−RSV01in vivo用量応答曲線。BALB/cマウスを、1×106pfuのRSV/A2による感染の4時間前に、漸増濃度(25ug、50ugまたは100ug)のALN−RSV01、対照siRNA AL−DP−1730またはPBSで鼻内処置した。肺を採取し、標準免疫染色プラーク検定によりウイルスを定量し、log pfu/肺1gとしてプロットした。B)ALN−RSV01多用量試験。BALB/cマウスを、40ug、80ugまたは120ug(単一用量処置)あるいは40ug(多用量、毎日処置)で、ALN−RSV01またはミスマッチsiRNA(1730)で鼻内処置した。D5に肺を採取し、標準免疫染色プラーク検定によりウイルスを定量した。−4、感染4時間前;D1、感染後1日目;D2、感染後2日目;D3、感染後3日目。C)ALN−RSV01同日多用量試験。BALB/cマウスを、RSV感染後1または2日目の単一用量群に関しては、40ug、60ug、80ugまたは120ugで、あるいはRSV感染後1または2日目の多用量群に関しては40ug、1日2回または3回(多用量、毎日処置)で、ALN−RSV01またはミスマッチsiRNA(1730)で鼻内処置した。肺を採取し、免疫染色プラーク検定によりウイルスを定量した。 ALN−RSV01は、in vitroにおいて、IFNαおよびTNFα対して中程度の刺激性を有する。siRNA(ALN−RSV01またはミスマッチ陽性対照、7296および5048)を、末梢血単核球中にトランスフェクトし、感染後24時間目にサイトカインの誘導に関してELISAにより検定した。A)IFNα誘導;B)TNFα誘導。 ALN−RSV01は、in vitroにおいて、IFNαおよびTNFα対して中程度の刺激性を有する。siRNA(ALN−RSV01またはミスマッチ陽性対照、7296および5048)を、末梢血単核球中にトランスフェクトし、感染後24時間目にサイトカインの誘導に関してELISAにより検定した。A)IFNα誘導;B)TNFα誘導。 TNFαおよびIFNα刺激性ミスマッチsiRNAは、in vivoでRSVを調節しない。A)末梢血単核球中にトランスフェクトされたsiRNAを、トランスフェクション後24時間目にTNFα刺激について検定した。B)末梢血単核球中にトランスフェクトされたsiRNAを、トランスフェクション後24時間目にIFNα刺激について検定した。C)0日目にRSVで、そして接種前4時間にRSV特異的siRNA(ALN−RSV01)またはミスマッチ対照免疫刺激性siRNA(2153および1730)で、鼻内用量投与されたマウスからの肺ウイルス濃度。感染後5日目に免疫染色プラーク検定により、肺RSV濃度を測定した。 TNFαおよびIFNα刺激性ミスマッチsiRNAは、in vivoでRSVを調節しない。A)末梢血単核球中にトランスフェクトされたsiRNAを、トランスフェクション後24時間目にTNFα刺激について検定した。B)末梢血単核球中にトランスフェクトされたsiRNAを、トランスフェクション後24時間目にIFNα刺激について検定した。C)0日目にRSVで、そして接種前4時間にRSV特異的siRNA(ALN−RSV01)またはミスマッチ対照免疫刺激性siRNA(2153および1730)で、鼻内用量投与されたマウスからの肺ウイルス濃度。感染後5日目に免疫染色プラーク検定により、肺RSV濃度を測定した。 TNFαおよびIFNα刺激性ミスマッチsiRNAは、in vivoでRSVを調節しない。A)末梢血単核球中にトランスフェクトされたsiRNAを、トランスフェクション後24時間目にTNFα刺激について検定した。B)末梢血単核球中にトランスフェクトされたsiRNAを、トランスフェクション後24時間目にIFNα刺激について検定した。C)0日目にRSVで、そして接種前4時間にRSV特異的siRNA(ALN−RSV01)またはミスマッチ対照免疫刺激性siRNA(2153および1730)で、鼻内用量投与されたマウスからの肺ウイルス濃度。感染後5日目に免疫染色プラーク検定により、肺RSV濃度を測定した。 ALN−RSV01のウイルス抑制は、in vivoでのRNAiにより媒介される。部位特異的切断産物の生成を実証するために用いられた5’−RACE検定の模式図を示す。マウスに0日目にRSVを接種して、3日目にALN−RSV01、AL−DP−1730またはPBSで処置し、その後、肺をホモジナイズして、感染後5日目にRACEにより評価したin vivoウイルス抑制検定から生成されたリンカー適合性RSV N遺伝子cDNAの増幅から単離された個々のクローンの配列解析の結果を、枠で囲んで示す。 RSV一次分離株の遺伝子型解析。RSV G遺伝子の解析に基づいた(A)RSVAおよび(B)RSV Bに関する最大有望系統樹。ブートストラップ値>70%(1,000複製)は、対応する節で示される。丸は、ALN−RSV01標的部位で分析された分離株を示す。 ALN−RSV01による一次RSV分離株のin vitro抑制。24ウェルプレート中のベロ細胞を漸減濃度のALN−RSV01でトランスフェクトし、その後、200〜300pfuのRSV一次分離株に感染させた。感染後5日目に、細胞を固定し、免疫染色して、計数した。PBSに対する活性%をプロットした。 試料症候スコアカードを示す。 RSVに対して向けられる治療用iRNA(ALN−RSV01)の無作為化二重盲検プラセボ対照試験に用いられた被験者の基準特質を示す。 表は、主要効能結果:感染率(群1〜6)を要約する。 表は、感染(ここで、感染は定量的培養により測定される)に及ぼす個々の作用を評価するために用いられた統計学的分析の結果を要約する。 表は、RSV01効能の無作為化試験の経過中に実証された治療下発現有害事象(出現率>5%)を要約する。 RSVに実験的に感染した被験者における鼻内ALN−RSV01対プラセボの無作為化第II相試験に関する試験計画。i.n.:鼻内;d:試験日;h:時間;Rx:ALN−RSV01またはプラセボを用いた用量投与;RSV:「群1」および「群2〜6」と分類した枠で示された各群における被験者に投与された接種物量で、RSVを用いた接種。1回の試験薬剤用量投与を受けたがRSV接種を受けていない3被験者(有効成分1、プラセボ2)を、食餌性胃腸炎のため、群6から撤退させた。したがって、安全性に関しては88例を、効能に関しては85例を評価した。被験者を、2日目から11日目まで隔離した。試験薬剤またはRSV接種に影響を及ぼさないため−1、0および1日目を除いて、隔離中は毎日、鼻洗浄物を得た。 ALN−RSV01およびプラセボについて、逆カプラン・マイヤー曲線を示す。感染は、(A)定量的培養(プラーク検定)、または(B)qRT−PCRにより確定した。RSV接種は0日目に実施したが、一方、鼻内ALN−RSV01またはプラセボによる毎日処置は、−1日目から3日目まで継続した。 ALN−RSV01またはプラセボで処置された被験者における定量的ウイルスおよび疾患測定値。パネルA〜D:示した結果は、各処置アームで重ねられる感染および非感染被験者に関するものであり、感染は定量的培養またはqRT−PCRにより測定した。パネル(A)および(B)では、バーは、0日目にウイルス接種後、2〜11日目の間のウイルスAUCおよびピークウイルス負荷に関する平均および標準誤差を示す。パネル(C)および(D)では、曲線は、2〜11日目の各々の日に負荷されたウイルスに関する平均および標準誤差を示す。パネルE〜G:結果は、各処置アームにおける全被験者に関するものであり、群(水平バー)に関する個々の結果(小点)および平均を、(E)平均総症候スコア、(F)平均総指示身体検査(DPE)スコア、および(G)平均粘液重量に関して示す。パネルH〜I:試験日ごとのALN−RSV01またはプラセボに関する平均1日症候スコアおよび標準誤差。(H)全被験者に関する、または(I)感染被験者に関する結果を示す。定量的培養またはqRT−PCRにより感染を確証した。0日目にRSVの接種を実施し、ALN−RSV01またはプラセボを用いた処置の期間を中黒水平バーで示す。 ALN−RSV01またはプラセボで処置された被験者における定量的ウイルスおよび疾患測定値。パネルA〜D:示した結果は、各処置アームで重ねられる感染および非感染被験者に関するものであり、感染は定量的培養またはqRT−PCRにより測定した。パネル(A)および(B)では、バーは、0日目にウイルス接種後、2〜11日目の間のウイルスAUCおよびピークウイルス負荷に関する平均および標準誤差を示す。パネル(C)および(D)では、曲線は、2〜11日目の各々の日に負荷されたウイルスに関する平均および標準誤差を示す。パネルE〜G:結果は、各処置アームにおける全被験者に関するものであり、群(水平バー)に関する個々の結果(小点)および平均を、(E)平均総症候スコア、(F)平均総指示身体検査(DPE)スコア、および(G)平均粘液重量に関して示す。パネルH〜I:試験日ごとのALN−RSV01またはプラセボに関する平均1日症候スコアおよび標準誤差。(H)全被験者に関する、または(I)感染被験者に関する結果を示す。定量的培養またはqRT−PCRにより感染を確証した。0日目にRSVの接種を実施し、ALN−RSV01またはプラセボを用いた処置の期間を中黒水平バーで示す。 ALN−RSV01またはプラセボで処置された被験者における定量的ウイルスおよび疾患測定値。パネルA〜D:示した結果は、各処置アームで重ねられる感染および非感染被験者に関するものであり、感染は定量的培養またはqRT−PCRにより測定した。パネル(A)および(B)では、バーは、0日目にウイルス接種後、2〜11日目の間のウイルスAUCおよびピークウイルス負荷に関する平均および標準誤差を示す。パネル(C)および(D)では、曲線は、2〜11日目の各々の日に負荷されたウイルスに関する平均および標準誤差を示す。パネルE〜G:結果は、各処置アームにおける全被験者に関するものであり、群(水平バー)に関する個々の結果(小点)および平均を、(E)平均総症候スコア、(F)平均総指示身体検査(DPE)スコア、および(G)平均粘液重量に関して示す。パネルH〜I:試験日ごとのALN−RSV01またはプラセボに関する平均1日症候スコアおよび標準誤差。(H)全被験者に関する、または(I)感染被験者に関する結果を示す。定量的培養またはqRT−PCRにより感染を確証した。0日目にRSVの接種を実施し、ALN−RSV01またはプラセボを用いた処置の期間を中黒水平バーで示す。 ALN−RSV01またはプラセボで処置された被験者における定量的ウイルスおよび疾患測定値。パネルA〜D:示した結果は、各処置アームで重ねられる感染および非感染被験者に関するものであり、感染は定量的培養またはqRT−PCRにより測定した。パネル(A)および(B)では、バーは、0日目にウイルス接種後、2〜11日目の間のウイルスAUCおよびピークウイルス負荷に関する平均および標準誤差を示す。パネル(C)および(D)では、曲線は、2〜11日目の各々の日に負荷されたウイルスに関する平均および標準誤差を示す。パネルE〜G:結果は、各処置アームにおける全被験者に関するものであり、群(水平バー)に関する個々の結果(小点)および平均を、(E)平均総症候スコア、(F)平均総指示身体検査(DPE)スコア、および(G)平均粘液重量に関して示す。パネルH〜I:試験日ごとのALN−RSV01またはプラセボに関する平均1日症候スコアおよび標準誤差。(H)全被験者に関する、または(I)感染被験者に関する結果を示す。定量的培養またはqRT−PCRにより感染を確証した。0日目にRSVの接種を実施し、ALN−RSV01またはプラセボを用いた処置の期間を中黒水平バーで示す。 ALN−RSV01またはプラセボで処置された被験者における定量的ウイルスおよび疾患測定値。パネルA〜D:示した結果は、各処置アームで重ねられる感染および非感染被験者に関するものであり、感染は定量的培養またはqRT−PCRにより測定した。パネル(A)および(B)では、バーは、0日目にウイルス接種後、2〜11日目の間のウイルスAUCおよびピークウイルス負荷に関する平均および標準誤差を示す。パネル(C)および(D)では、曲線は、2〜11日目の各々の日に負荷されたウイルスに関する平均および標準誤差を示す。パネルE〜G:結果は、各処置アームにおける全被験者に関するものであり、群(水平バー)に関する個々の結果(小点)および平均を、(E)平均総症候スコア、(F)平均総指示身体検査(DPE)スコア、および(G)平均粘液重量に関して示す。パネルH〜I:試験日ごとのALN−RSV01またはプラセボに関する平均1日症候スコアおよび標準誤差。(H)全被験者に関する、または(I)感染被験者に関する結果を示す。定量的培養またはqRT−PCRにより感染を確証した。0日目にRSVの接種を実施し、ALN−RSV01またはプラセボを用いた処置の期間を中黒水平バーで示す。 ALN−RSV01またはプラセボで処置された被験者における定量的ウイルスおよび疾患測定値。パネルA〜D:示した結果は、各処置アームで重ねられる感染および非感染被験者に関するものであり、感染は定量的培養またはqRT−PCRにより測定した。パネル(A)および(B)では、バーは、0日目にウイルス接種後、2〜11日目の間のウイルスAUCおよびピークウイルス負荷に関する平均および標準誤差を示す。パネル(C)および(D)では、曲線は、2〜11日目の各々の日に負荷されたウイルスに関する平均および標準誤差を示す。パネルE〜G:結果は、各処置アームにおける全被験者に関するものであり、群(水平バー)に関する個々の結果(小点)および平均を、(E)平均総症候スコア、(F)平均総指示身体検査(DPE)スコア、および(G)平均粘液重量に関して示す。パネルH〜I:試験日ごとのALN−RSV01またはプラセボに関する平均1日症候スコアおよび標準誤差。(H)全被験者に関する、または(I)感染被験者に関する結果を示す。定量的培養またはqRT−PCRにより感染を確証した。0日目にRSVの接種を実施し、ALN−RSV01またはプラセボを用いた処置の期間を中黒水平バーで示す。 ALN−RSV01またはプラセボで処置された被験者における定量的ウイルスおよび疾患測定値。パネルA〜D:示した結果は、各処置アームで重ねられる感染および非感染被験者に関するものであり、感染は定量的培養またはqRT−PCRにより測定した。パネル(A)および(B)では、バーは、0日目にウイルス接種後、2〜11日目の間のウイルスAUCおよびピークウイルス負荷に関する平均および標準誤差を示す。パネル(C)および(D)では、曲線は、2〜11日目の各々の日に負荷されたウイルスに関する平均および標準誤差を示す。パネルE〜G:結果は、各処置アームにおける全被験者に関するものであり、群(水平バー)に関する個々の結果(小点)および平均を、(E)平均総症候スコア、(F)平均総指示身体検査(DPE)スコア、および(G)平均粘液重量に関して示す。パネルH〜I:試験日ごとのALN−RSV01またはプラセボに関する平均1日症候スコアおよび標準誤差。(H)全被験者に関する、または(I)感染被験者に関する結果を示す。定量的培養またはqRT−PCRにより感染を確証した。0日目にRSVの接種を実施し、ALN−RSV01またはプラセボを用いた処置の期間を中黒水平バーで示す。 ALN−RSV01またはプラセボで処置された被験者における定量的ウイルスおよび疾患測定値。パネルA〜D:示した結果は、各処置アームで重ねられる感染および非感染被験者に関するものであり、感染は定量的培養またはqRT−PCRにより測定した。パネル(A)および(B)では、バーは、0日目にウイルス接種後、2〜11日目の間のウイルスAUCおよびピークウイルス負荷に関する平均および標準誤差を示す。パネル(C)および(D)では、曲線は、2〜11日目の各々の日に負荷されたウイルスに関する平均および標準誤差を示す。パネルE〜G:結果は、各処置アームにおける全被験者に関するものであり、群(水平バー)に関する個々の結果(小点)および平均を、(E)平均総症候スコア、(F)平均総指示身体検査(DPE)スコア、および(G)平均粘液重量に関して示す。パネルH〜I:試験日ごとのALN−RSV01またはプラセボに関する平均1日症候スコアおよび標準誤差。(H)全被験者に関する、または(I)感染被験者に関する結果を示す。定量的培養またはqRT−PCRにより感染を確証した。0日目にRSVの接種を実施し、ALN−RSV01またはプラセボを用いた処置の期間を中黒水平バーで示す。 ALN−RSV01またはプラセボで処置された被験者における定量的ウイルスおよび疾患測定値。パネルA〜D:示した結果は、各処置アームで重ねられる感染および非感染被験者に関するものであり、感染は定量的培養またはqRT−PCRにより測定した。パネル(A)および(B)では、バーは、0日目にウイルス接種後、2〜11日目の間のウイルスAUCおよびピークウイルス負荷に関する平均および標準誤差を示す。パネル(C)および(D)では、曲線は、2〜11日目の各々の日に負荷されたウイルスに関する平均および標準誤差を示す。パネルE〜G:結果は、各処置アームにおける全被験者に関するものであり、群(水平バー)に関する個々の結果(小点)および平均を、(E)平均総症候スコア、(F)平均総指示身体検査(DPE)スコア、および(G)平均粘液重量に関して示す。パネルH〜I:試験日ごとのALN−RSV01またはプラセボに関する平均1日症候スコアおよび標準誤差。(H)全被験者に関する、または(I)感染被験者に関する結果を示す。定量的培養またはqRT−PCRにより感染を確証した。0日目にRSVの接種を実施し、ALN−RSV01またはプラセボを用いた処置の期間を中黒水平バーで示す。 ALN−RSV01またはプラセボで処置した被験者における鼻内サイトカイン濃度。ALN−RSV01(中黒菱形)またはプラセボ(中白四角)を接種した被験者についての試験−2日目および2〜11日目での平均1日鼻洗浄物サイトカイン濃度および標準誤差を示す。0日目にRSVの接種を実施し、ALN−RSV01またはプラセボを用いた処置の期間を中黒水平バーで示す。 ヒト患者における特異iRNA媒介による切断産物。(A)は、ALN−RSV01で処置した患者から採取した鼻試料が、プラセボ処置患者に比して増大した特異切断産物レベルを有する、ということを示す。(B)は、RSV力価対正しい切断%のプロット(左)、ならびに正しい切断%対薬剤用量投与後時間の間の関係(右)を示す。 ヒト患者における特異iRNA媒介による切断産物。(A)は、ALN−RSV01で処置した患者から採取した鼻試料が、プラセボ処置患者に比して増大した特異切断産物レベルを有する、ということを示す。(B)は、RSV力価対正しい切断%のプロット(左)、ならびに正しい切断%対薬剤用量投与後時間の間の関係(右)を示す。] 図13A 図2 [0038] 本明細書は、以下の略語のうちの1つ以上に言及し得るが、その意味を以下の表2に明記する。] [0039] 説明を容易にするために、「ヌクレオチド」または「リボヌクレオチド」という用語は、時として、RNA剤の1つまたは複数の単量体サブユニットに関して本明細書中で用いられる。本明細書中での「リボヌクレオチド」または「ヌクレオチド」という用語の使用法は、修飾RNAまたはヌクレオチドサロゲートの場合、1つまたは複数の位置での、以下でさらに記載される、修飾ヌクレオチドまたはサロゲート代替部分も指す、と理解される。] [0040] 「RNA剤」は、本明細書中で用いる場合、非修飾RNA、修飾RNAまたはヌクレオシドサロゲートであり、そのすべてが、本明細書中で記載され、あるいはRNA合成の当該技術分野でよく知られている。多数の修飾RNAおよびヌクレオシドサロゲートが記載されているが、好ましい例としては、非修飾RNAよりも大きいヌクレアーゼ分解耐性を有するものが挙げられる。好ましい例としては、2’糖修飾、一本鎖オーバーハング、好ましくは3’一本鎖オーバーハング、または、特に一本鎖の場合、1つまたは複数のリン酸期またはリン酸基の1つまたは複数の類似体を含む5’修飾を有するものが挙げられる。] [0041] 「iRNA剤」(「干渉RNA剤」の略語)は、本明細書中で用いる場合、標的遺伝子、例えばRSVの発現を下方調節し得るRNA剤である。理論に縛られずに考えると、iRNA剤は、時としてRNAiと当該技術分野で呼ばれる標的mRNAの転写後切断、転写前または翻訳前機序を含む多数の機序、のうちの1つ以上により作用し得る。iRNA剤は、二本鎖(ds)iRNA剤であり得る。] [0042] 「dsiRNA剤」(「二本鎖iRNA剤」に対する略語)は、本明細書中で用いる場合、鎖間ハイブリダイゼーションが二重鎖構造の領域を形成し得る、1つより多い、好ましくは2つの鎖を含むiRNA剤である。「鎖」は、本明細書中では、ヌクレオチド(非天然または修飾ヌクレオチドを含む)の連続配列を指す。2またはそれより多くの鎖は、別個の分子であり得るし、またはその一部を各々が形成し得るか、あるいはそれらは、例えばリンカー、例えばポリエチレングリコールリンカーにより共有的に相互連結されて、ただ1つの分子を形成し得る。少なくとも1つの鎖は、標的RNAと十分に相補的である領域を包含し得る。このような鎖は、「アンチセンス鎖」と呼ばれる。アンチセンス鎖と相補的な領域を含む、dsRNA剤中に含まれる第二の鎖は、「センス鎖」と呼ばれる。しかしながらds iRNA剤は、少なくとも部分的に、自己相補性であり、例えばヘアピンまたはフライパンの柄構造、例えば二重鎖領域を形成する単一RNA分子からも形成され得る。このような場合、「鎖」という用語は、同一RNA分子の別の領域と相補的であるRNA分子の領域のうちの1つを指す。] [0043] 哺乳類細胞において、長いdsiRNA剤は、しばしば有害であるインターフェロン応答を誘導し得るが、短いds iRNA剤は、少なくとも、細胞および/または宿主に対して有害である程度に、インターフェロン応答を誘発することはない。本発明のiRNA剤は、それらが哺乳類細胞において有害インターフェロン応答を誘発しない十分に短い分子を包含する。したがって、哺乳類細胞へのiRNA剤の組成物(例えば本明細書中に記載されるように処方される)の投与は、有害インターフェロン応答を回避しながら、RSV遺伝子の発現を抑制するために用いられ得る。それらが有害インターフェロン応答を誘発しないほど十分に短い分子は、本明細書中ではsiRNA剤またはsiRNAと呼ばれる。「siRNA剤」または「siRNA」は、本明細書中で用いる場合、それがヒト細胞において有害インターフェロン応答を誘導しないほど、例えばそれが30ヌクレオチド対未満の二重鎖化領域を有するほど十分に短いiRNA剤、例えばds iRNA剤を指す。] [0044] 本明細書中で記載される単離iRNA剤、例えばdsiRNA剤およびsiRNA剤は、例えばRNA分解により、遺伝子のサイレンシングを媒介し得る。便宜上、このようなRNAは、本明細書中では、サイレンシングされるべきRNAと呼ばれる。このような遺伝子は、標的遺伝子とも呼ばれる。好ましくは、サイレンシングされるべきRNAは、RSV遺伝子の遺伝子産物、特にP、NまたはL遺伝子産物である。] [0045] 本明細書中で用いる場合、「RNAiを媒介する」という語句は、配列特異的に、標的遺伝子をサイレンシングする作用物質の能力を指す。「標的遺伝子をサイレンシングする」とは、当該作用物質と接触しない場合、標的遺伝子のある産物を含有するかおよび/または分泌する細胞が、当該作用物質と接触していない類似の細胞と比較して、当該作用物質と接触した場合、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%または90%少ない、このような遺伝子産物を含有するかおよび/または分泌する。標的遺伝子のこのような産物は、例えばメッセンジャーRNA(mRNA)、タンパク質または調節素子であり得る。] [0046] 本発明の抗ウイルス的使用では、標的遺伝子のサイレンシングは、細胞における、または被験者における「ウイルス力価」の低減を生じる。本明細書中で用いる場合、「ウイルス力価の低減」は、ウイルス標的遺伝子のサイレンシングを受けている細胞で産生される、または生体で見出される、測定可能なウイルスの量の低減を指す。産生されるウイルスの細胞内量の低減は、好ましくは、治療を受けている被験者の組織中で産生される測定可能ウイルスの量の低減を、そしてウイルス感染の症候の重症度の低減をもたらす。本発明のiRNA剤は、「抗ウイルスiRNA剤」とも呼ばれる。] [0047] 本明細書中で用いる場合、「RSV遺伝子」は、RSVウイルスゲノム中で特定される遺伝子のうちのいずれか1つを指す(Falsey, A.R., and E.E. Walsh, 2000, Clinical Microbiological Reviews 13: 371-84参照)。これらの遺伝子は当該技術分野で容易に知られ、そして本明細書中で例示されるN、PおよびL遺伝子を包含する。] [0048] 本明細書中で用いる場合、「相補的な」という用語は、本発明の化合物と標的RNA分子、例えばRSVウイルスmRNA分子との間に安定且つ特異的な結合が生じるのに十分程度の相補性を示すために用いられる。特異的結合は、特異的結合が所望される条件下で、すなわち、in vivo検定または治療的処置の場合には生理学的条件下で、あるいはin vitro検定の場合には検定が実施される条件下で、オリゴマー化合物と非標的配列との非特異的結合を回避するのに十分程度の相補性を要する。非標的配列は、典型的には、少なくとも4ヌクレオチド異なる。] [0049] 本明細書中で用いる場合、iRNA剤が細胞中で標的RNAによりコードされるタンパク質の産生を低減する場合、iRNA剤は、標的RNA、例えば標的mRNA(例えば標的RSVmRNA)と「十分に相補的」である。iRNA剤は、標的RNAと「正確に相補的」でもあり、例えば標的RNAおよびiRNA剤はアニーリングして、好ましくは、正確な相補性の領域でワトソン・クリック塩基対から専ら成るハイブリッドを形成する。「十分に相補的な」iRNA剤は、標的ウイルスRNAと正確に相補的である(例えば少なくとも10ヌクレオチドの)内部領域を包含し得る。さらに、いくつかの実施形態では、iRNA剤は、具体的には、単一のヌクレオチドの違いを識別する。この場合、iRNA剤は、正確な相補性が単一のヌクレオチドが異なる(例えば7ヌクレオチド内の)領域に見出される場合にのみ、RNAiを媒介する。好ましいiRNA剤は、実施例で提供されるセンスおよびアンチセンス配列に基づいているか、それらで構成されるかまたはそれらを含む。] [0050] 本明細書中で用いる場合、「本質的に同一である」とは、第二のヌクレオチド配列と比較して第一のヌクレオチド配列に言及して用いられる場合、1、2または3つまでのヌクレオチド置換(例えばアデノシンがウラシルにより置換される)以外は、第一のヌクレオチド配列が第二のヌクレオチド配列と同一である、ということを意味する。] [0051] 本明細書中で用いる場合、「被験者」は、ウイルス発現により媒介される障害、例えばRSV感染のための治療を受けている、あるいはウイルス感染を予防的に防止するための治療を受けている哺乳類生物体を指す。被験者は、任意の哺乳類、例えば霊長類、ウシ、ウマ、マウス、ラット、イヌ、ブタ、ヤギであり得る。好ましい実施形態では、被験者はヒトである。] [0052] 本明細書中で用いる場合、RSV感染を治療することは、1)一部は被験者中のウイルスの存在により媒介され、ならびに2)その結果が存在するウイルス遺伝子産物のレベルを低減することにより左右され得る任意の生物学的または病理学的終点の改善を指す。] [0053] iRNA剤の設計および選択 本発明は、鼻内投与/吸入によるiRNA剤の肺および鼻通路への局所投与、あるいは注射による全身的/非経口的投与後のin vivoでの呼吸器ウイルス遺伝子の標的遺伝子サイレンシングの実証と、その結果生じるウイルス感染の治療を基礎にしている。本発明はさらに、1つより多くの呼吸器ウイルスに対するiRNA剤の使用、ならびに2またはそれより多くのiRNA剤の同時投与を伴う両ウイルス感染の治療に広げられる。] [0054] これらの結果に基づいて、本発明は、具体的には、ウイルス感染、特に呼吸器ウイルスおよび特にRSV感染を治療するのに用いられ得る、単離形態でのおよび下記の製剤組成物としてのiRNA剤を提供する。このような作用物質は、ウイルス遺伝子と相補的である少なくとも15またはそれより多くの連続ヌクレオチドを有するセンス鎖、ならびにセンス鎖配列と相補的である少なくとも15またはそれより多くの連続ヌクレオチドを有するアンチセンス鎖を包含する。特に有用なのは、表1(a〜c)に提示される、P、NおよびL遺伝子からのヌクレオチドからなるか、本質的にそれらからなり、またはそれらを含むiRNA剤である。] [0055] 本発明のiRNA剤は、表1(a〜c)で活性であることが示されているiRNA剤のうちの1つからの少なくとも15またはそれより多くの連続ヌクレオチドを基礎にし、それらを含む。このような作用物質において、作用物質は表中に提示される全配列からなり、または本質的にそれらからなり、またはそれらを含み得るし、あるいは標的遺伝子の連続領域からの付加的ヌクレオチドとともに、表1a〜cに提示される15またはそれより多くの連続残基を含み得る。] [0056] iRNA剤は、配列情報および所望の特性、ならびに表1(a〜c)に提示される情報に基づいて合理的に設計され得る。例えば、iRNA剤は、表に提示される作用物質の配列に従って、ならびに標的遺伝子の全コード配列にかんがみて、設計され得る。] [0057] したがって、本発明は、呼吸器ウイルスからの遺伝子の一部、特にRSVのP、NまたはLタンパク質遺伝子と、上で定義したように、本質的に同一である少なくとも15、16、17、18、19、20、21、22または23ヌクレオチドの配列を各々が含むセンス鎖およびアンチセンス鎖を含むiRNA剤を提供する。iRNA剤の例としては、表1(a〜c)に提示される作用物質のうちの1つからの15またはそれより多くの連続ヌクレオチドを含むものが挙げられる。] [0058] iRNA剤のアンチセンス鎖は、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40または50ヌクレオチド長であるかまたは少なくともそれらのヌクレオチド長であるべきである。それは、50、40または30ヌクレオチド長であるかまたはそれ未満であるべきである。好ましい範囲は、15〜30、17〜25、19〜23および19〜21ヌクレオチド長である。iRNA剤の例としては、表1(a〜c)中の作用物質のうちの1つのアンチセンス鎖のうちの1つからの15またはそれより多くのヌクレオチドを含むものが挙げられる。] [0059] iRNA剤のセンス鎖は、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40または50ヌクレオチド長であるかまたは少なくともそれらのヌクレオチド長であるべきである。それは、50、40または30ヌクレオチド長またはそれ未満であるべきである。好ましい範囲は、15〜30、17〜25、19〜23および19〜21ヌクレオチド長である。iRNA剤の例としては、表1(a〜c)中の作用物質のうちの1つのセンス鎖のうちの1つからの15またはそれより多くのヌクレオチドを含むものが挙げられる。] [0060] iRNA剤の二本鎖部分は、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40または50ヌクレオチド長であるかまたは少なくともそれらのヌクレオチド対長であるべきである。それは、50、40または30ヌクレオチド対長またはそれ未満であるべきである。好ましい範囲は、15〜30、17〜25、19〜23および19〜21ヌクレオチド対長である。] [0061] 表1(a〜c)に提示される作用物質は、各鎖に関して21ヌクレオチド長である。iRNA剤は、当該作用物質の3’末端の各々の上の2ヌクレオチドオーバーハングを伴う19ヌクレオチド二本鎖領域を含有する。これらの作用物質は、本明細書中に記載されるように修飾されて、これらの配列の少なくとも一部(15またはそれより多くの連続ヌクレオチド)および/または当該オリゴヌクレオチド塩基および連結に対する修飾を含む等価の作用物質を得る。] [0062] 一般的には、本発明のiRNA剤は、ウイルス遺伝子、例えばRSVのP、NまたはL部分と十分な相補性を有する領域を包含し、iRNA剤またはその断片が特定ウイルス遺伝子の下方調節を媒介し得るヌクレオチドに関して十分な長さを有する。本発明のiRNA剤のアンチセンス鎖は、好ましくは、RSVのP、LまたはNタンパク質に関して本明細書中に存在するようなウイルス遺伝子のmRNA配列と完全に相補的である。しかしながら、iRNA剤と標的との間に完全相補性が存在する必要はないが、例えばRSVmRNAのRNAi切断により、iRNA剤またはその切断産物が配列特異的サイレンシングを指図できる程、十分な一致がなければならない。] [0063] したがって、本発明のiRNA剤は、ウイルス遺伝子、特にRSVのP、NまたはLタンパク質の配列のうちの1つと、下に定義するように、本質的に同一である少なくとも16、17または18ヌクレオチドの配列を各々が含むセンス鎖およびアンチセンス鎖を含む作用物質、例えば表1(a〜c)に提示される作用物質を包含するが、但し、下で定義されるように、培養ヒト細胞中でのRSV発現を抑制する能力を本質的に保持しながら、それぞれ鎖当たり1、2または3以下のヌクレオチドは他のヌクレオチドにより置換されている(例えばアデノシンはウラシルに置換される)。したがって、これらの作用物質は、ウイルス遺伝子、特にRSVのP、LまたはNタンパク質遺伝子の配列のうちの1つと同一である少なくとも15またはそれより多くのヌクレオチドを保有するが、標的ウイルスmRNA配列に関して、またはセンスおよびアンチセンス鎖間に1、2または3塩基ミスマッチが導入される。特にアンチセンス鎖中の標的ウイルスmRNA配列に対するミスマッチは、末端領域で最も耐容され、そして存在する場合、好ましくは、1つ以上の末端領域に、例えば5’および/または3’末端の6、5、4または3ヌクレオチド内に、最も好ましくはセンス鎖の5’末端またはアンチセンス鎖の3’末端の6、5、4または3ヌクレオチド内に存在する。センス鎖は、分子の全体的な二本鎖特性を保持するのに十分なだけ、アンチセンス鎖と相補的であることのみを必要とする。] [0064] iRNA剤が分子の一端または両端に一本鎖または非対合領域を包含するよう、センスおよびアンチセンス鎖、例えば表1(a〜c)に例示されるものが選択されることが好ましい。したがって、iRNA剤は、好ましくは、オーバーハング、例えば1または2つの5’または3’オーバーハング、しかし好ましくは対合されて、2〜3ヌクレオチドの3’オーバーハングを含有するセンスおよびアンチセンス鎖を含有する。大部分の実施形態が、3’オーバーハングを有する。好ましいsiRNA剤は、iRNA剤の一端または両端に、1〜4、好ましくは2または3ヌクレオチド長の一本鎖オーバーハング、好ましくは3’オーバーハングを有する。オーバーハングは、一方の鎖が他方より長いことによる、あるいは同一長の2つの鎖が互い違いに交差されることによる結果であり得る。5’末端は、好ましくはリン酸化される。] [0065] 二重鎖化領域の好ましい長さは、15〜30、最も好ましくは18、19、20、21、22および23ヌクレオチド長、例えば上記のsiRNA剤範囲である。siRNA剤の2つの鎖が連結される、例えば共有結合される実施形態も、包含される。必要な二本鎖化領域を提供するヘアピンまたは他の一本鎖構造、好ましくは3’オーバーハングも、本発明の範囲内である。] [0066] 候補iRNA剤の評価 候補iRNA剤は、標的遺伝子発現を下方調節するその能力を評価され得る。例えば、候補iRNA剤が提供され、そして被験者のウイルス、例えば標的遺伝子を含有するウイルスに感染している、または感染されるであろう細胞、例えばヒト細胞と接触され得る。代替的には、細胞は、標的ウイルス遺伝子が発現される構築物でトランスフェクトされ、したがって、ウイルス感染性モデルの必要性を防止する。候補iRNA剤との接触の前および後の標的遺伝子発現のレベルが、例えばRNA、タンパク質レベルまたはウイルス力価に関して比較され得る。標的遺伝子から発現されるRNA、タンパク質またはウイルスの量がiRNA剤との接触後に低くなることが確定される場合には、iRNA剤が標的遺伝子発現を下方調節する、と結論づけられ得る。細胞中の標的ウイルスRNAまたはウイルスタンパク質のレベルあるいは細胞または組織中のウイルス力価は、所望される任意の方法により測定され得る。例えば、標的RNAのレベルは、ノーザンブロット分析、ポリメラーゼ連鎖反応と連結される逆転写(RT−PCR)、bDNA分析またはRNアーゼ保護検定により測定され得る。タンパク質のレベルは、例えばウエスタンブロット分析または免疫蛍光法により測定され得る。ウイルス力価は、プラーク形成検定により検出され得る。] [0067] iRNA剤の安定性試験、修飾および再試験 候補iRNA剤は、被験者の身体中にiRNA剤が導入される場合等、安定性、例えばエンドヌクレアーゼまたはエキソヌクレアーゼによる切断に対するその感受性に関して、評価され得る。修飾、特に切断、例えば被験者の身体中に見出される構成成分による切断に感受性を有する部位を特定するための方法が用いられ得る。] [0068] 切断に感受性を有する部位が特定されると、さらなるiRNA剤が設計されおよび/または合成され得るが、この場合、潜在的切断部位は、例えば切断の部位における2’修飾、例えば2’−O−メチル基の導入により、切断に対して耐性にされる。このさらなるiRNA剤は安定性に関して再試験され、このプロセスは、iRNA剤が所望の安定性を示すことが見出されるまで、繰り返され得る。] [0069] in vivo試験 ウイルス遺伝子発現を抑制し得ると同定されたiRNA剤は、実施例に示されるような動物モデルにおいて(例えば哺乳類、例えばマウス、ラットまたは霊長類において)、in vivoでの機能に関して試験され得る。例えば、iRNA剤は動物に投与され、iRNA剤は、その生体分布、安定性、ならびにウイルス、例えばRSV遺伝子発現を抑制するかまたはウイルス力価を低減するその能力に関して、評価され得る。] [0070] iRNA剤は、例えば注射により、標的組織に直接投与され得るし、あるいはiRNA剤は、ヒトに投与されるのと同様に動物モデルに投与され得る。本明細書中で示されるように、当該作用物質は、好ましくは、ウイルス感染を予防するかまたは治療する一手段として、鼻内にまたは吸入により投与され得る。] [0071] iRNA剤は、その細胞内分布に関しても評価され得る。評価は、iRNA剤が細胞中に取り込まれるか否かを確定することを包含する。評価は、iRNA剤の安定性(例えば半減期)を確定することも包含し得る。in vivoでのiRNAの評価は、iRNA剤を追跡可能マーカー(例えば蛍光マーカー、例えばフルオレセイン;放射性標識、例えば35S、32P、33Pまたは3H;金粒子;あるいは免疫組織化学のための抗原粒子)と結合させて用いることにより、あるいは他の適切な検出方法により、助長され得る。] [0072] iRNA剤は、ウイルス遺伝子発現を下方調節するその能力に関して評価され得る。in vivoでのウイルス遺伝子発現レベルは、例えばin situハイブリダイゼーションにより、あるいはiRNA剤への曝露の前および後に組織からRNAを単離することにより、測定され得る。組織を採取するために動物を屠殺する必要がある場合、未処置対照動物は比較のために用いられる。標的ウイルスmRNAは、任意の所望の方法、例えばRT−PCR、ノーザンブロット、分枝鎖DNA検定またはRNアーゼ保護検定(これらに限定されない)により、検出され得る。代替的には、または付加的には、ウイルス遺伝子発現は、iRNA剤で処置された組織抽出物に関してウエスタンブロット分析を実施することにより、またはELISAにより、モニタリングされ得る。ウイルス力価は、pfu検定を用いて確定され得る。] [0073] iRNA化学 RNAiを媒介してウイルス遺伝子、例えばRSVのPタンパク質の発現を抑制する単離iRNA剤、例えばdsRNA剤が、本明細書中に記載される。] [0074] iRNA剤を製造し、精製するための方法は、核酸化学の技術分野の当業者によく知られている。ある実施形態では、製造方法は、市販の核酸合成剤とともにホスホルアミダイト単量体を用いる固相合成を包含し得る(例えば、”Solid-Phase Synthesis: A Practical Guide,” (Steven A. Kates and Fernando Albericio (eds.), Marcel Dekker, Inc., New York, 2000)参照)。ある実施形態では、本発明は、共同所有PCT出願PCT/US2005/011490(2005年4月5日出願)に記載されたようなオリゴヌクレオチド合成および精製のための工程および試薬を用いて実行される。] [0075] 本明細書中で考察されるRNA剤は、別の状況では修飾されないRNA、および、例えば効能を改善するために修飾されたRNA、ならびにヌクレオシドサロゲートのポリマーを包含する。非修飾RNAは、核酸の構成成分、すなわち糖、塩基およびリン酸部分が、自然界に生じるものと、好ましくはヒト身体中で自然に生じるものと同一であるかまたは本質的に同一である分子を指す。当該技術分野では、稀なまたは例外的であるが天然のRNAを修飾RNAとしている(例えば、Limbach et al., (1994) Nucleic AcidsRes. 22: 2183-2196参照)。(明らかにこれらが典型的には転写後修飾の結果であるため)修飾RNAとしばしば呼ばれるこのような稀なまたは例外的なRNAは、本明細書中で用いる場合、非修飾RNAという用語の範囲内である。修飾RNAは、本明細書中で用いる場合、核酸の構成成分、すなわち糖、塩基およびリン酸部分のうちの1つまたは複数が、自然界で生じるものとは異なる、好ましくは、ヒト身体中に生じるものとは異なる。それらは修飾「RNA」として言及されるが、一方、それらは、もちろん、修飾のため、RNAでない分子を包含する。ヌクレオシドサロゲートは、ハイブリダイゼーションが、リボリン酸主鎖で見られるもの、例えばリボリン酸主鎖の非荷電模倣物と実質的に類似するよう、正しい空間的関係で塩基を提示させる非リボリン酸構築物にリボリン酸主鎖が置き換えられる分子である。上記の各々の例は、本明細書中で考察される。] [0076] 本明細書中に記載される修飾は、本明細書中に記載される任意の二本鎖RNAおよびRNA様分子、例えばiRNA剤中に組入れられ得る。iRNA剤のアンチセンスおよびセンス鎖の一方または両方を修飾するのが望ましい。核酸はサブユニットまたはモノマーのポリマーであるので、下記の修飾の多くは、核酸内で反復される位置で生じ、例えば塩基またはリン酸部分あるいはリン酸部分の非連結Oの修飾である。いくつかの場合、修飾は、核酸中の対象位置のすべてで生じるが、しかし、多くの、そして実際はほとんどの場合、それは生じない。例として、修飾は、3’または5’末端位置で生じ得るだけ、末端領域で、例えば末端ヌクレオチド上の一位置で、あるいは鎖の最後の2、3、4、5または10ヌクレオチドで生じ得るだけである。修飾は、二本鎖領域、一本鎖領域またはその両方で生じ得る。例えば、非連結O位置でのホスホロチオエート修飾は、一方または両方の末端で生じるだけであり、一末端領域、例えば末端ヌクレオチド上の一位置で、あるいは鎖の最後の2、3、4、5または10ヌクレオチドで生じ得るだけであり、あるいは二本鎖および一本鎖領域で、特に末端で生じ得る。同様に、修飾は、センス鎖、アンチセンス鎖またはその両方で生じ得る。いくつかの場合、センスおよびアンチセンス鎖は同一の修飾または同一クラスの修飾を有するが、しかし他の場合は、センスおよびアンチセンス鎖は異なる修飾を有し、例えばある場合には、一方の鎖、例えばセンス鎖のみを修飾するのが所望され得る。] [0077] iRNA剤中に修飾を導入する2つの主な目的は、生物学的環境における分解に対するそれらの安定化と、薬理学的特性、例えば薬物動態特性の改善であり、これらは以下でさらに考察される。iRNA剤の糖、塩基または主鎖に対する他の適切な修飾は、共同所有PCT出願PCT/US2004/01193(2004年1月16日出願)に記載されている。iRNA剤は、非天然塩基、例えば共同所有PCT出願PCT/US2004/011822(2004年4月16日出願)に記載されている塩基を包含し得る。iRNA剤は、非天然糖、例えば非炭水化物環状キャリア分子を包含し得る。iRNA剤に用いるための非天然糖の例示的特徴は、共同所有PCT出願PCT/US2004/11829(2003年4月16日出願)に記載されている。] [0078] iRNA剤は、ヌクレアーゼ耐性を増大するために有用なヌクレオチド間結合(例えばキラルホスホロチオエート結合)を包含し得る。さらに、または代替的には、iRNA剤は、ヌクレアーゼ耐性を増大するためにリボース模倣物を包含し得る。ヌクレアーゼ耐性増大のためのヌクレオチド間結合およびリボース模倣物の例は、共同所有PCT出願PCT/US2004/07070(2004年3月8日出願)に記載されている。] [0079] iRNA剤は、オリゴヌクレオチド合成のためのリガンド共役モノマーサブユニットおよびモノマーを包含し得る。モノマーの例は、共同所有米国特許出願10/916,185(2004年8月10日出願)に記載されている。] [0080] iRNA剤は、例えば共同所有PCT出願PCT/US2004/07070(2004年3月8日出願)に記載されているZXY構造を有し得る。] [0081] iRNA剤は、両親媒性部分と複合体形成され得る。iRNA剤とともに用いるための両親媒性部分の例は、共同所有PCT出願PCT/US2004/07070(2004年3月8日出願)に記載されている。] [0082] 別の実施形態では、iRNA剤は、モジュラー複合体を特徴づける送達剤と複合体形成され得る。複合体は、以下の:(a)縮合剤(例えば、イオンまたは静電的相互作用により、核酸を引きつけ得る、例えば結合し得る作用物質);(b)融合誘導因子(例えば、細胞膜を介して融合し得るかおよび/または輸送され得る作用物質);ならびに(c)ターゲッティング群、例えば細胞または組織ターゲッティング剤、例えば特定細胞型と結合するレクチン、糖タンパク質、脂質またはタンパク質、例えば抗体:のうちの1つまたは複数(好ましくは2またはそれより多く、さらに好ましくは3つすべて)と連結されるキャリア剤を包含し得る。送達剤と複合体形成されるiRNA剤は、共同所有PCT出願PCT/US2004/07070(2004年3月8日出願)に記載されている。] [0083] iRNA剤は、iRNA二重鎖のセンスおよびアンチセンス配列間のような非正規対合を有し得る。非正規iRNA剤の特徴の例は、共同所有PCT出願PCT/US2004/07070(2004年3月8日出願)に記載されている。] [0084] ヌクレアーゼ耐性増強 iRNA剤、例えばRSVを標的にするiRNA剤は、ヌクレアーゼに対する耐性増強を示し得る。] [0085] ヌクレアーゼ耐性増大および/または標的に対する結合親和性のために、iRNA剤、例えばiRNA剤のセンスおよび/またはアンチセンス鎖は、例えば2’修飾リボース単位および/またはホスホロチオエート結合を包含し得る。例えば、2’ヒドロキシル基(OH)は、多数の異なる「オキシ」または「デオキシ」置換基で修飾されるかまたは置き換えられ得る。] [0086] 「オキシ」−2’ヒドロキシル基修飾の例としては、アルコキシまたはアリールオキシ(OR、例えばR=H、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリールまたは糖);ポリエチレングリコール(PEG)、O(CH2CH2O)nCH2CH2OR;2’ヒドロキシルが、例えばメチレン架橋により、同一リボース糖の4’炭素とつなげられる「ロックされた」核酸(LNA);O−AMINEおよびアミノアルコキシ、O(CH2)nAMINE(例えば、AMINE=NH2;アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロシクリルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、ヘテロアリールアミノまたはジヘテロアリールアミノ、エチレンジアミン、ポリアミノ)が挙げられる。メトキシエチル基(MOE)、(OCH2CH2OCH3、PEG誘導体)のみを含有するオリゴヌクレオチドは、強固なホスホロチオエート修飾で修飾されたものに匹敵するヌクレアーゼ安定性を示す、ということは注目に値する。] [0087] 「デオキシ」修飾は、水素(すなわち、デオキシリボース糖、これは、部分的dsRNAのオーバーハング部分に特に適切である);ハロ(例えば、フルオロ);アミノ(例えば、NH2;アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロシクリル、アリールアミノ、ジアリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、ジヘテロアリールアミノまたはアミノ酸);NH(CH2CH2NH)nCH2CH2−AMINE(AMINE=NH2;アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロシクリルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、ヘテロアリールアミノまたはジヘテロアリールアミノ)、−NHC(O)R(R=アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリールまたは糖)、シアノ;メルカプト;アルキル−チオ−アルキル;チオアルコキシ;およびアルキル、シクロアルキル、アリール、アルケニルおよびアルキニル(これらは例えばアミノ官能基で任意に置換され得る)を包含する。] [0088] 好ましい置換基は、2’O−メチル(OMe)、2*−メトキシエチル、2*−OCH3、2*−O−アリル、2’−C−アリルおよび2’−フルオロ(2’F)である。一態様において、2’OMeおよび2’Fはともに、iRNA剤上の置換基として用いられる。] [0089] 耐性を増大するための一方法は、共同所有米国特許出願60/559,917(2004年5月4日出願)に記載されているように、切断部位を特定し、このような部位を修飾して、切断を抑制することである。例えば、ジヌクレオチド5’−UA−3’、5’UG3’、5’−CA−3、5’UU−3’または5’−CC−3’は、切断部位となり得る。したがって、ヌクレアーゼ耐性増強は、5’ヌクレオチドを修飾して、例えば少なくとも1つの5’−ウリジン−アデニン−3’(5’−UA−3’)ジヌクレオチド(ここで、ウリジンは2’修飾ヌクレオチドである);少なくとも1つの5’−ウリジン−グアニン−3’(5’−UG−3’)ジヌクレオチド(ここで、5’−ウリジンは2’修飾ヌクレオチドである);少なくとも1つの5’−シチジン−アデニン−3’(5’−CA−3’)ジヌクレオチド(ここで、5’−シチジンは2’修飾ヌクレオチドである);少なくとも1つの5’−ウリジン−ウリジン−3’(5’UU−3’)ジヌクレオチド(ここで、5’−ウリジンは2’修飾ヌクレオチドである);または少なくとも1つの5’−シチジン−シチジン−3’(5’−CC−3’)ジヌクレオチド(ここで、5’シチジンは2’修飾ヌクレオチドである)を生じることにより達成され得る。iRNA剤は、このようなジヌクレオチドのうちの少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4または少なくとも5つを包含し得る。ある実施形態では、iRNA剤のピリミジンはすべて2’修飾を保有し、したがってiRNA剤はエンドヌクレアーゼに対する増強された耐性を示す。] [0090] ヌクレアーゼ耐性を最大にするために、2’修飾は、1つまたは複数のホスフェートリンカー修飾(例えば、ホスホロチオエート)と組合せて用いられ得る。いわゆる「キメラ」オリゴヌクレオチドは、2またはそれより多くの異なる修飾を含有するものである。] [0091] オリゴヌクレオチド主鎖中のフラノース糖の含入も、エンドヌクレアーゼ媒介性ヌクレオチド鎖切断を低減し得る。iRNA剤は、3’陽イオン基を包含することにより、または3’−3’結合を用いて3’末端でヌクレオシドを反転することにより、さらに修飾され得る。別の代替法では、3’末端は、アミノアルキル基、例えば3’C5−アミノアルキルdTで遮断され得る。他の3’共役体は、エキソヌクレアーゼ媒介性3’−5’ヌクレオチド鎖切断を抑制し得る。理論に縛られずに考えると、3’共役体、例えばナプロキセンまたはイブプロフェンは、オリゴヌクレオチドの3’末端との結合からエキソヌクレアーゼを立体的に遮断することによって、エキソヌクレアーゼ媒介性ヌクレオチド鎖切断を抑制し得る。小さなアルキル鎖、アリール基または複素環式共役体または修飾糖(D−リボース、デオキシリボース、グルコース等)でさえ、3’−5’−エキソヌクレアーゼを遮断し得る。] [0092] 同様に、5’共役体は、5−3’エキソヌクレアーゼ媒介性ヌクレオチド鎖切断を抑制し得る。理論に縛られずに考えると、5’共役体、例えばナプロキセンまたはイブプロフェンは、オリゴヌクレオチドの5’末端との結合からエキソヌクレアーゼを立体的に遮断することによって、エキソヌクレアーゼ媒介性ヌクレオチド鎖切断を抑制し得る。小さなアルキル鎖、アリール基または複素環式共役体または修飾糖(D−リボース、デオキシリボース、グルコース等)でさえ、3’−5’−エキソヌクレアーゼを遮断し得る。] [0093] iRNA剤は、二重鎖化iRNA剤が少なくとも一端に一本鎖ヌクレオチドオーバーハングを含む場合、ヌクレアーゼに対する耐性増大を示し得る。好ましい実施形態では、ヌクレオチドオーバーハングは、1〜4、好ましくは2〜3の非対合ヌクレオチドを包含する。好ましい一実施形態では、末端ヌクレオチド対に直接的に隣接する1本鎖オーバーハングの非対合ヌクレオチドはプリン塩基を含有し、末端ヌクレオチド対はG−C対であるか、または最後の4つの相補的ヌクレオチド対のうちの少なくとも2つはG−C対である。さらなる実施形態では、ヌクレオチドオーバーハングは、1または2つの非対合ヌクレオチドを有し得るし、例示的な一実施形態では、ヌクレオチドオーバーハングは5’−GC−3’である。好ましい実施形態では、ヌクレオチドオーバーハングは、アンチセンス鎖の3’末端上にある。一実施形態では、iRNA剤は、2−ntオーバーハング5’−GC−3’が形成されるよう、アンチセンス鎖の3’末端上のモチーフ5’−CGC−3’を包含する。] [0094] 一態様では、ヒドロキシピロリジン(hp)リンカーは、エキソヌクレアーゼ保護を提供する。] [0095] したがって、iRNAは、例えば被験者の身体中に見出されるヌクレアーゼ、例えばエンドヌクレアーゼまたはエキソヌクレアーゼにより分解を抑制するための修飾を包含し得る。これらのモノマーは、本明細書中では、NRMまたはヌクレアーゼ耐性促進モノマーと呼ばれ、対応する修飾はNRM修飾と呼ばれる。多くの場合、これらの修飾は、同様にiRNA剤の他の特性、例えばタンパク質、例えば輸送タンパク質、例えば血清アルブミン、またはRISCの一成員と相互作用する能力、あるいは互いと二重鎖を形成するかまたは別の配列、例えば標的分子と二重鎖を形成する第一および第二配列の能力を調節する。] [0096] 1つまたは複数の異なるNRM修飾が、iRNA剤に、またはiRNA剤の一配列中に導入され得る。NRM修飾は、一配列中または一iRNA剤中に1回より多く用いられ得る。] [0097] NRM修飾は、末端のみに配置され得るものと、任意の位置に配置し得るものを包含する。ハイブリダイゼーションを抑制し得るいくつかのNRM修飾は、好ましくは末端領域のみで用いられ、さらに好ましくは切断部位では、または特にアンチセンス鎖上の対象配列または遺伝子を標的にする配列の切断領域においては用いられない。dsiRNA剤の2つの鎖の間の十分なハイブリダイゼーションが保持されるのであれば、それらはセンス鎖中のどこでも用いられ得る。いくつかの実施形態では、オフターゲット・サイレンシングを最小限にし得るので、センス鎖の切断部位にまたは切断領域にNRMを置くことが望ましい。] [0098] ほとんどの場合、NRM修飾は、それらがセンス鎖上に含まれるか、アンチセンス鎖上に含まれるかによって、異なって分布される。アンチセンス鎖上である場合、エンドヌクレアーゼ媒介性ヌクレオチド鎖切断を妨げるかまたは抑制する修飾は、RISC媒介性切断に付される領域、例えば切断部位または切断領域に挿入されるべきでない(Elbashir et al, 2001, Genes and Dev. 15: 188に記載(この記載内容は参照により本明細書中で援用される))。標的の切断は、20または21ntアンチセンス鎖のほぼ中央部で、あるいはアンチセンス鎖と相補的である標的mRNA上の第一のヌクレオチドの約10または11ヌクレオチド上流に生じる。本明細書中で用いる場合、切断部位は、標的mRNA上の、またはそれとハイブリダイズするiRNA剤鎖上の切断部位のいずれかの側のヌクレオチドを指す。切断領域は、いずれかの方向での、切断の1、2または3ヌクレオチド以内のヌクレオチドを意味する。] [0099] このような修飾は、対象における一配列を標的にする配列、または標的にしない配列の、末端領域中に、例えば末端位置に、または末端の2、3、4または5位置で導入され得る。] [0100] テザーリガンド iRNA剤の特性は、薬理学的特性を含めて、例えば、リガンド、例えばテザーリガンドの導入により影響を及ぼされ、適合され得る。] [0101] 広範な種々の物質、例えばリガンドは、iRNA剤に、例えばリガンド共役モノマーサブユニットのキャリアに繋留され得る。単リガンド共役モノマーサブユニットに関連して以下に例が記載されるが、それは好ましいというだけで、物質はiRNA剤と他の点でも結合され得る。] [0102] 好ましい部分はリガンドであり、これは、好ましくは共有的に、直接または介在繋留鎖を介して間接的に、キャリアと結合される。好ましい実施形態では、リガンドは、介在繋留鎖を介してキャリアと結合される。リガンド共役モノマーが成長中の鎖中に組み入れられる場合、リガンドまたはテザーリガンドはリガンド共役モノマー上に存在し得る。いくつかの実施形態では、リガンドは、「前駆体」リガンド共役モノマーサブユニットが成長中の鎖中に組み入れられた後、「前駆体」リガンド共役モノマーサブユニット中に組み入れられ得る。例えば、アミノ末端繋留鎖を有するモノマー、例えばTAP−(CH2)nNH2は、成長中のセンスまたはアンチセンス鎖中に組入れられ得る。その後の作業では、すなわち鎖中への前駆体モノマーサブユニットの組入れ後、求電子性基、例えばペンタフルオロフェニルエステル、またはアルデヒド基を有するリガンドは、次に、リガンドの求電子性基を、前駆体リガンド共役モノマーサブユニット繋留鎖の末端求電子性基と連結することにより、前駆体リガンド共役モノマーと結合され得る。] [0103] 好ましい実施形態では、リガンドは、それが組み入れられるiRNA剤の分布、ターゲッティングまたは寿命を変更する。好ましい実施形態では、リガンドは、例えばこのようなリガンドが存在しない種と比較して、選択される標的、例えば分子、細胞または細胞型、区画、例えば細胞または器官区画、組織、器官または身体領域に対する親和性増大を提供する。] [0104] 好ましいリガンドは、輸送、ハイブリダイゼーションおよび特異性特性を改善し得、また結果的に生じる天然または修飾オリゴヌクレオチド、あるいは本明細書中に記載されるモノマーの任意の組合せを含む高分子分子、および/または天然または修飾リボヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性も改善し得る。] [0105] リガンドは、概して、例えば取込みを増強するための治療用修飾因子、例えば分布をモニタリングするための診断用化合物またはレポーター基、架橋剤、ヌクレアーゼ耐性付与部分、および天然または非通常核酸塩基を包含し得る。一般的例としては、親油性部分、脂質、レクチン、ステロイド(例えば、ウバオール、ヘシゲニン、ジオスゲニン)、テルペン(例えば、トリテルペン、例えばサルササポゲニン、フリーデリン、エピフリーデラノール、リトコール酸誘導体)、ビタミン、炭水化物(例えば、デキストラン、プルルラン、キチン、キトサン、イヌリン、シクロデキストリンまたはヒアルロン酸)、タンパク質、タンパク質結合剤、インテグリン標的分子、ポリカチオン、ペプチド、ポリアミンおよびペプチド模倣物が挙げられる。] [0106] リガンドは、天然または組換えまたは合成分子、例えば合成ポリマー、例えば合成ポリアミノ酸であり得る。ポリアミノ酸の例としては、ポリリシン(PLL)、ポリLアスパラギン酸、ポリL配布グルタミン酸、スチレン−無水マレイン酸コポリマー、ポリ(L−ラクチド−コ−グリコリド)コポリマー、ジビニルエーテル−無水マレイン酸コポリマー、N−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリルアミドコポリマー(HMPA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリウレタン、ポリ(2−エチルアクリル酸)、N−イソプロピルアクリルアミドポリマーまたはポリホスファジンが挙げられる。ポリアミンの例としては、ポリエチレンイミン、ポリリシン(PLL)、スペルミン、スペルミジン、ポリアミン、擬似ペプチド−ポリアミン、ペプチド模倣物ポリアミン、デンドリマーポリアミン、アルギニン、アミジン、プロタミン、陽イオン性部分、例えば陽イオン性脂質、陽イオン性ポルフィリン、ポリアミンの第四級塩、またはαらせんペプチドが挙げられる。] [0107] リガンドは、ターゲッティング群、例えば細胞または組織ターゲッティング剤、例えばチロトロピン、メラノトロピン、サーファクタントタンパク質A、ムチン炭水化物、グリコシル化ポリアミノ酸、トランスフェリン、ビスホスホネート、ポリグルタメート、ポリアスパルテート、あるいはRGDペプチドまたはRGDペプチド模倣物も包含し得る。] [0108] リガンドは、タンパク質、例えば糖タンパク質、リポタンパク質、例えば低密度リポタンパク質(LDL)、またはアルブミン、例えばヒト血清アルブミン(HSA)、またはペプチド、例えばコリガンドに対する特異的親和性を有する分子、または抗体、例えば特殊化細胞型、例えば癌細胞、内皮細胞または骨細胞と結合する抗体であり得る。リガンドは、ホルモンおよびホルモン受容体も包含し得る。それらは、非ペプチド種、例えば補因子、多価ラクトース、多価ガラクトース、N−アセチル−ガラクトサミン、N−アセチル−グルコサミン、多価マンノースまたは多価フコースも包含し得る。リガンドは、例えばリポ多糖、p38MAPキナーゼの活性剤、またはNF−kBの活性剤であり得る。] [0109] リガンドは、例えば細胞の細胞骨格を崩壊することにより、例えば細胞の微小管、微小フィラメントおよび/または中間径フィラメントを崩壊することにより、細胞中へのiRNA剤の取込みを増大し得る物質、例えば薬剤であり得る。薬剤は、例えばタキソン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、サイトカラシン、ノコダゾール、ジャスプラキノリド、ラトルンクリンA、ファロイジン、スウィンホリドA、インダノシンまたはミオセルビンであり得る。] [0110] 一態様では、リガンドは、脂質または脂質ベースの分子である。このような脂質または脂質ベースの分子は、好ましくは、血清タンパク質、例えばヒト血清アルブミン(HSA)に結合する。HSAに結合し得る他の分子も、リガンドとして用いられ得る。例えば、ネプロキシンまたはアスピリンが用いられ得る。脂質または脂質ベースのリガンドは、(a)共役体の分解に対する耐性を増大し、(b)標的細胞または細胞膜へのターゲッティングまたは輸送を増大し、および/または(c)血清タンパク質、例えばHSAへの結合を調整するために用いられ得る。] [0111] 脂質ベースのリガンドは、標的組織への共役体の結合を調整する、例えば制御するために用いられ得る。例えばより強力にHSAに結合する脂質または脂質ベースのリガンドは、余り腎臓に対して標的化される可能性はより少なく、したがって、身体から排出される可能性が少ない。HSAと余り強力に結合しない脂質または脂質ベースのリガンドは、腎臓との共役体を標的化するために用いられ得る。] [0112] 好ましい一実施形態では、脂質ベースのリガンドはHSAに結合する。好ましくは、それは、共役体が好ましくは非腎臓組織に分布されるような十分な親和性でHSAに結合する。しかしながら、親和性は、HSA−リガンド結合が逆転され得ないほど強力ではない、というのが好ましい。] [0113] 別の態様では、リガンドは、標的細胞、例えば増殖中の細胞により取り込まれる部分、例えばビタミンまたは栄養素である。これらは、例えば悪性または非悪性型の、例えば癌細胞の望ましくない細胞増殖を特徴とする障害を治療するのに特に有用である。ビタミンの例としては、ビタミンA、EおよびKが挙げられる。他のビタミンの例としては、ビタミンB、例えば葉酸、B12、リボフラビン、ビオチン、ピリドキサール、あるいは癌細胞により取り込まれるその他のビタミンまたは栄養素が挙げられる。] [0114] 別の態様では、リガンドは、細胞透過剤、好ましくはらせん状細胞透過剤である。好ましくは、作用物質は両親媒性である。当該剤の例は、ペプチド、例えばtatまたはアンテナペディアのようなペプチドである。当該剤がペプチドである場合、それは、ペプチジル模倣、インバートマー、非ペプチドまたは擬似ペプチド結合、ならびにDアミノ酸の使用を含めて、修飾され得る。らせん状剤は、好ましくはαらせん剤であり、これは好ましくは親油性および疎油性相を有する。 5’−ホスフェート修飾] [0115] 好ましい実施形態では、iRNA剤は、5’リン酸化されるか、または5’末端にホスホリル類似体を包含する。アンチセンス鎖の5’リン酸修飾は、RISC媒介性遺伝子サイレンシングに適合するものを包含する。適切な修飾としては、5’−モノホスフェート((HO)2(0)P−0−5’)、5’−ジホスフェート((HO)2(0)P−0−P(HO)(0)−0−5’)、5’−トリホスフェート((HO)2(0)P−0−(HO)(0)P−0−P(HO)(0)−0−5’)、5’−グアノシンキャップ(7−メチル化または非メチル化)(7m−G−0−5’−(HO)(0)P−0−(HO)(0)P−0−P(HO)(0)−0−5’)、5’−アデノシンキャップ(Appp)、ならびに任意修飾化または非修飾化ヌクレオチドキャップ構造が挙げられる。他の適切な5’−ホスフェート修飾は、当業者の知るとことろなるであろう。] [0116] センス鎖を不活性化し、活性RISCの形成を防止して、それによりオフターゲット効果を低減する可能性をもたらすために、センス鎖は修飾され得る。これは、センス鎖の5’−リン酸化を防止する修飾により、例えば5’−0−メチルリボヌクレオチドを用いた修飾により、成し遂げられ得る(Nykanen et al., (2001)ATPrequirements and small interfering RNA structure in the RNA interference pathway. Cell 107, 309-321参照)。リン酸化を防止する他の修飾、例えばO−Meではなく、単にHにより5’−OHを置換することも、用いられ得る。代替的には、大型嵩高基が5’−ホスフェートに付加されて、それをホスホジエステル結合に向け得る。] [0117] 組織および細胞へのiRNA剤の送達 処方物 本明細書中に記載されるiRNA剤は、被験者への投与のために、好ましくは吸入または鼻内投与を介した肺および鼻道(呼吸組織)への局所的な、あるいは例えば注射による非経口的な投与のために、処方され得る。] [0118] 説明を容易にするために、この節における処方物、組成物および方法は、主として非修飾iRNA剤に関して考察される。しかしながら、これらの処方物、組成物および方法は、他のiRNA剤、例えば修飾iRNAを用いて実行され得るし、このような実行は本発明の範囲内である、と理解されるべきである。] [0119] 処方されるiRNA剤組成物は、種々の状態をとり得る。いくつかの例では、組成物は、少なくとも部分的に結晶、均一に結晶、および/または無水(例えば水分量80、50、30、20または10%未満)である。別の例では、iRNA剤は、水性相、例えば水を含む溶液中に存在し、この形態が、吸入による投与のための好ましい形態である。] [0120] 水性相または結晶組成物は、送達ビヒクル、例えばリポソーム(特に水性相用)、または粒子(例えば結晶組成物に適切であり得るような微小粒子)中に組み入れられ得る。一般的には、iRNA剤組成物は、意図される投与方法に適合するように処方される。] [0121] iRNA剤調製物は、別の作用物質、例えば別の治療薬、あるいはiRNA剤を安定化する作用物質、例えばiRNA剤と複合体を形成して、iRNPを生じるタンパク質と組合せて処方され得る。さらに他の作用物質としては、キレート化合物、例えばEDTA(例えば二価陽イオン、例えばMg2+を除去するため)、塩、RNアーゼ阻害剤(例えば広特異性RNアーゼ阻害剤、例えばRNAsin)等が挙げられる。] [0122] 一実施形態では、iRNA剤調製物は、別のiRNA剤、例えば、第二遺伝子に関してRNAiを媒介し得る第二iRNA剤を包含する。さらに他の調製物は、少なくとも3、5、10、20、50または100あるいはそれより多くの異なるiRNA種を包含し得る。いくつかの実施形態では、当該剤は、同一ウイルスであるが、異なる標的配列に向けられる。別の実施形態では、各iRNA剤は、異なるウイルスに向けられる。実施例で示されるように、1つより多くのウイルスは、2つのiRNA剤を同時に、あるいは短い時間間隔で、共投与することにより抑制され得る(各々が、処置されているウイルスの1つに向けられる)。] [0123] 治療方法および送達経路 本発明のiRNA剤、例えばRSVを標的にするiRNAを包含する組成物は、種々の経路により被験者に送達され得る。本発明の製剤組成物は、所望されるのが局所治療か全身治療かによって、ならびに治療されるべき領域に応じて、多数の方法で投与され得る。投与は、局所的(例えば鼻内または肺内)、経口または非経口的であり得る。例示的経路としては、吸入、静脈内、鼻または経口送達が挙げられる。] [0124] 概して、本発明のiRNA剤の送達は、感染部位に対して被験者への送達を達成するために実行される。この目的は、吸入、霧状化または鼻内投与による肺または鼻道への、例えば呼吸組織中への局在的(すなわち局所的)投与により、あるいは全身投与、例えば非経口投与により達成され得る。非経口投与としては、静脈内点滴、皮下、腹腔内または筋肉内注射が挙げられる。本発明のiRNA剤を投与する好ましい手段は、エーロゾル化液体、例えば霧状化ミスト剤または鼻噴霧剤の吸入による肺および/または鼻道への直接局所投与による。] [0125] iRNA剤は、投与に適した製剤組成物中に組み入れられ得る。例えば、組成物は、1つまたは複数のiRNA剤、および製薬上許容可能な担体を含み得る。本明細書中で用いる場合、「製薬上許容可能な担体」という用語は、製剤投与に適合する任意の且つすべての溶媒、分散媒質、コーティング、抗細菌および抗真菌剤、等張および吸収遅延剤等を包含するよう意図される。薬学的活性物質のためのこのような媒質および作用物質の使用は、当該技術分野でよく知られている。任意の慣用的媒質または作用物質が活性化合物と不適合である範囲を除いて、組成物中でのその使用が意図される。補足的活性化合物も、組成物中に組み入れられ得る。] [0126] 吸入、鼻内または非経口投与のための処方物は、当該技術分野でよく知られている。このような処方物は、緩衝剤、希釈剤およびその他の適切な添加剤も含有し得る滅菌水溶液を包含し、一例はPBSまたは水中5%デキストロースである。静脈内使用のためには、溶質の総濃度は調製物を等張にするよう制御されるべきである。] [0127] 本明細書中に開示される活性化合物は、好ましくは、適切な手段により被験者の肺(単数または複数)または鼻道に投与される。活性化合物は、被験者が吸入する単数または複数の活性化合物で構成される吸い込み可能粒子のエーロゾル懸濁液を投与することにより投与され得る。活性化合物は、種々の形態で、例えば乾燥粉末吸入剤、計量用量吸入剤または液体/液体懸濁液(これらに限定されない)でエーロゾル化され得る。吸い込み可能粒子は、液体または固体であり得る。米国特許第4,501,729号に記載されているように、粒子は、任意に他の治療用成分、例えばアミロライド、ベンザミルまたはフェナミルを、気道粘液分泌物からの水の再吸収を防止するのに有効な量で含まれる選択化合物とともに含有し得る。] [0128] 粒状製剤組成物は、任意に、分散または輸送を手助けするために担体と組合せされ得る。適切な担体、例えば糖(すなわちデキストロース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マンニトール)は、任意の適切な割合(例えば1:1重量比)で、単数または複数の活性化合物と配合され得る。] [0129] 一実施形態では、活性化合物は吸入により局所的に投与される。本明細書中で用いる場合、「吸入」による投与は、一般的には、吸い込み可能なサイズを有する活性化合物からなる粒子、すなわち、吸入時に口または鼻および咽頭を通過して、気管支および肺胞に達するのに十分に小さいサイズを有する粒子の吸気作用を指す。概して、サイズが約1〜10μ(特に、約5μ未満のサイズ)の範囲の粒子が吸い込み可能であり、吸入による投与に適している。] [0130] 別の実施形態では、活性化合物は鼻内投与により局所的に送達される。本明細書中で用いる場合、「鼻内」投与は、鼻上皮を局所的に治療するために処方され、送達される剤形の投与を指す。鼻内投与のために用いられる粒子または小滴は、一般的には、吸入による投与のために用いられるものより大きい直径を有する。鼻内投与のためには、10〜500μの範囲の粒子サイズが、鼻腔中での保持を確実にするために選択される。エーロゾル中に含まれる非吸い込み可能サイズの粒子は、喉中に沈着し、嚥下される傾向があり、エーロゾル中の非吸い込み可能粒子の量は、好ましくは最小限にされる。] [0131] エーロゾルを製造するための活性化合物の液体製剤組成物は、活性化合物を適切なビヒクル、例えば発熱物質無含有の滅菌水と組合せることにより調製され得る。ある実施形態では、高張性生理食塩溶液が、本発明を実施するために用いられる。これらは、好ましくは、1〜15重量%の生理学的に許容可能な塩、さらに好ましくは3〜7重量%の生理学的に許容可能な塩からなる発熱物質無含有滅菌溶液である。] [0132] 活性化合物を含む液体粒子のエーロゾルは、任意の適切な手段により、例えば圧駆動性ジェットネブライザーまたは超音波ネブライザーを用いて製造され得る(例えば、米国特許第4,501,729号参照)。ネブライザーは、狭いベンチュリ・オリフィスを通した加圧気体、典型的には空気または酸素の加速により、あるいは超音波撹拌により、活性成分の溶液または懸濁液を治療用エーロゾルミストに変える市販の装置である。] [0133] ネブライザーに用いるのに適した処方物は、液体担体中の活性成分からなり、活性成分は40%w/wまで、好ましくは20%w/wの処方物を含む。担体は、典型的には水(最も好ましくは発熱物質無含有滅菌水)または希釈水性アルコール溶液であり、好ましくは等張にされるが、しかし、例えば塩化ナトリウムの付加により体液に対して高張性であり得る。任意の添加剤としては、防腐剤(処方物が滅菌性にされない場合)、例えばメチルヒドロキシベンゾエート、酸化防止剤、香味剤、揮発性油、緩衝剤および界面活性剤が挙げられる。] [0134] 活性化合物を含む固体粒子のエーロゾルは、同様に、任意の固体粒状治療用エーロゾル発生器を用いて製造され得る。被験者に固体粒状治療薬を投与するためのエーロゾル発生器は、吸い込み可能である粒子を生じ、ヒト投与に適した速度で既定の定量の治療薬を含有する容積のエーロゾルを発生する。固体粒状エーロゾル発生器の一つの実例となる形式は、吹付け器である。吹付け器による投与のための適切な処方物は、吹付け器により送達されるかまたは鼻で吸い込んで鼻腔中に取り込まれ得る微粉砕粉末を包含する。吹付け器中では、粉末(例えば、本明細書中に記載される治療を実行するのに有効な定量)は、典型的にはゼラチンまたはプラスチック製のカプセルまたはカートリッジ(これらはin situで穴を開けられるかまたは開放される)中に含入され、粉末は、吸入時に当該装置を通しての放風により、あるいは手動ポンプにより送達される。吹付け器に用いられる粉末は、活性成分だけで構成されるか、または活性成分、適切な粉末希釈剤、例えばラクトース、および任意の界面活性剤を含む粉末ブレンドからなる。活性成分は、典型的には、処方物の0.1〜100%w/wを占める。] [0135] 第二の型の例示的エーロゾル発生器は、定量吸入器を含む。定量吸入器は、典型的には、液化噴射剤中の活性成分の懸濁液または溶液処方物を含入する加圧エーロゾルディスペンサーである。使用中、これらの装置は、定量、典型的には10ul〜200ulを送達して、活性成分を含有する微細粒子噴霧を生じるよう適合された弁を通して処方物を射出する。適切な噴射剤としては、ある種のクロロフルオロカーボン化合物、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタンおよびその混合物が挙げられる。処方物は、1つまたは複数の補助溶媒、例えばエタノール、界面活性剤、例えばオレイン酸またはソルビタントリオレエート、酸化防止剤、および適切な香味剤をさらに含有し得る。] [0136] 投与は、被験者自身により、または別の人、例えば医療従事者により提供され得る。医療従事者は、人に看護を提供するのに携わる任意の事業体、個人、例えば、病院、ホスピス、診察室、外来患者診療所;医療従事者、例えば医者、看護師、またはその他の開業医;あるいは配偶者または保護者、例えば親であり得る。薬物治療は、計量用量で、あるいは定量を送達するディスペンサー中で提供され得る。] [0137] 「治療的有効量」は、期待される生理学的応答を生じるように、治療されるべき被験者において所望レベルの薬剤を提供するのに要する、組成物中に存在する量である。一実施形態では、治療的有効量の2つまたはそれより多くのiRNA剤(各々が異なる呼吸器ウイルス、例えばRSVおよびFIVに向けられる)が、被験者に同時に投与される。] [0138] 「生理学的有効量」という用語は、所望の対症的または治癒的効果を得る、被験者に送達される量である。] [0139] 「製薬上許容可能な担体」という用語は、肺に有意の有害な毒物学的作用を及ぼすことなく、担体が肺に取り込まれ得る、ということを意味する。] [0140] 「同時投与」という用語は、2またはそれより多くの作用物質、特に2またはそれより多くのiRNA剤を被験者に投与することを指す。当該剤は、単一製剤組成物中に含入され、同時に投与され得るし、あるいは当該剤は別個の処方物中に含入され、逐次的に被験者に投与され得る。2つの作用物質が被験者において同時に検出され得る限り、2剤は同時投与されるといわれる。] [0141] 担体として用いられる製剤賦形剤としては、安定剤、例えばヒト血清アルブミン(HSA)、増量剤、例えば炭水化物、アミノ酸およびポリペプチド;pH調整剤または緩衝剤;塩、例えば塩化ナトリウム等が挙げられる。これらの担体は、結晶または非晶質形態であるか、あるいはそれらの混合物であり得る。] [0142] 特に有益である増量剤としては、相溶性の炭水化物、ポリペプチド、アミノ酸またはその組合せが挙げられる。適切な炭水化物としては、単糖、例えばガラクトース、D−マンノース、ソルボース等;二糖、例えばラクトース、トレハロース等;シクロデキストリン、例えば2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン;ならびに多糖、例えばラフィノース、マルトデキストリン、デキストラン等;アルジトール、例えばマンニトール、キシリトール等が挙げられる。炭水化物の好ましい群は、ラクトース、トレハロース、ラフィノース、マルトデキストリンおよびマンニトールを包含する。適切なポリペプチドとしては、アスパルテームが挙げられる。アミノ酸としてはアラニンおよびグリシンが挙げられるが、グリシンが好ましい。] [0143] 適切なpH調整剤または緩衝剤としては、有機酸および塩基から調製される有機塩、例えばクエン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム等が挙げられる;クエン酸ナトリウムが好ましい。] [0144] 投与量 iRNA剤は、約75mg未満/体重1kg、または約70、60、50、40、30、20、10、5、2、1、0.5、0.1、0.05、0.01、0.005、0.001または0.0005mg未満/体重1kg、ならびに200nmol未満のiRNA剤(例えば約4.4×1016の複製)/体重1kg、または1500、750、300、150、75、15、7.5、1.5、0.75、0.15、0.075、0.015、0.0075、0.0015、0.00075、0.00015nmolのiRNA剤/体重1kgの単位用量で投与され得る。単位用量は、例えば、吸入用量投与または霧状化により、あるいは注射により投与され得る。一例では、0.02〜25mg/kgの投与量範囲が用いられる。] [0145] 肺または鼻道への直接的なiRNA剤の送達は、約1mg〜約150mg/鼻道台の投与量、例えば25、50、75、100または150mg/鼻道の投与量でなされ得る。] [0146] 投与量は、疾患または障害を治療するかまたは予防するために有効な量であり得る。] [0147] 一実施形態では、単位用量は、1日1回投与される。他の使用法では、単位用量は初日に2回、その後、1日1回投与される。代替的には、単位用量投与は、1日1回未満、例えば2、4、8または30日毎より少ない。別の実施形態では、単位用量は、ある頻度で投与されるわけではない(例えば、定期的頻度ではない)。例えば、単位用量は、単回投与され得る。iRNA剤媒介性サイレンシングはiRNA剤組成物を投与した後、数日間存続するため、多くの場合、1日1回未満の頻度で、またはいくつかの場合に関しては、全治療レジメンの間1回だけ、組成物を投与することが可能である。] [0148] 一実施形態では、被験者は、初回用量、ならびに1つまたは複数回の維持用量のiRNA剤、例えば二本鎖iRNA剤、またはsiRNA剤(例えば前駆体、例えばsiRNA剤に加工処理され得る大型iRNA剤、あるいはiRNA剤、例えば二本鎖iRNA剤、またはsiRNA剤あるいはその前駆体をコードするDNA)を投与される。単数または複数の維持用量は、一般的には、初回用量より低く、例えば初回用量より2分の1少ない。維持レジメンは、0.01ug〜75mg/体重1kgの範囲の単数または複数用量、例えば70、60、50、40、30、20、10、5、2、1、0.5、0.1、0.05、0.01、0.005、0.001または0.0005mg/体重1kg/日で被験者を治療することを包含し得る。維持用量は、好ましくは、5〜14日毎に1回以下で投与される。さらに、治療レジメンは、特定の疾患の性質、その重症度および患者の全体的症状に依って変わる期間の間、継続し得る。好ましい実施形態では、投与量は、1日1回以下、例えば24、36、48またはそれより長い時間につき1回以下、例えば5または8日毎に1回以下で送達され得る。治療後、患者は、彼の症状の変化に関して、ならびに疾患状態の症候の軽減に関してモニタリングされ得る。化合物の投与量は、患者が一般投与量レベルに対して有意に応答しない事象において増量されるか、あるいは疾患状態の症候の軽減が観察される場合、疾患状態が消散された場合、または望ましくない副作用が観察される場合、用量は低減され得る。] [0149] 一実施形態では、iRNA剤製剤組成物は、複数のiRNA剤種を包含する。iRNA剤種は、天然標的配列、例えばRSV遺伝子の標的配列に関して非重複、且つ非隣接性である配列を有し得る。別の実施形態では、複数のiRNA剤種は、異なる天然標的遺伝子に対して特異的である。例えば、RSVのPタンパク質遺伝子を標的にするiRNA剤は、異なる遺伝子、例えばNタンパク質遺伝子を標的にするiRNA剤と同一の製剤組成物中に存在し得る。別の実施形態では、iRNA剤は、異なるウイルス、例えばRSVに対して特異的である。] [0150] iRNA剤組成物の濃度は、障害を治療するかまたは予防するに際して有効であるのに十分な、またはヒトにおける生理学的状態を調節するのに十分な量である。投与されるiRNA剤の濃度または量は、当該剤に関して確定されるパラメーターおよび投与方法、例えば鼻、頬または肺に依っている。例えば、鼻処方物は、鼻道の刺激または灼熱感を回避するために、非常に低い濃度のいくつかの成分を要する傾向がある。適切な鼻処方物を提供するためには、時として、経口処方物を10〜100倍まで希釈するのが望ましい。] [0151] ある種の因子、例えば疾患または障害の重症度、以前の治療、全身の健康状態および/または被験者の年齢、ならびに存在する他の疾患(これらに限定されない)は、被験者を有効に治療するために必要とされる投与量に影響を及ぼし得る。iRNA剤、例えば治療のために用いられるsiRNA剤の有効投与量は、特定の治療の経過の間、増大または低減し得る、ということも理解される。投与量の変化は、診断検定の結果に起因し、それから明らかになり得る。例えば、被験者は、iRNA剤組成物を投与後に、モニタリングされ得る。モニタリングからの情報に基づいて、付加的量のiRNA剤組成物が投与され得る。] [0152] 一般的に言えば、本発明の治療用組成物の投与は病院または臨床環境(「入院患者管理」)で生じ得るし、あるいは「外来患者」環境、例えば患者の家庭で生じ得る。入院患者治療は、患者がRSVの重症症候、例えば無呼吸、呼吸窮迫、低酸素摂取、および/または水分過剰または飢餓に苦しんでいる場合、最も適切である。患者の年齢および能力によって、患者は治療用組成物を自分自身に投与し得る。本発明の治療用組成物による処置は、例えば水分負荷、蒸気、気管支拡張剤(例えば、アルブテラオール)、抗発熱または抗炎症薬(例えば、タイレノール)、ならびに食物、液剤および/またはビタミン剤の摂取を伴い得る。さらに、そして典型的には入院患者環境において、患者は、酸素治療、静脈内水分負荷およびステロイド治療も受け得る。] [0153] 以下の実施例により本発明をさらに説明するが、実施例は本発明をさらに限定するものではない。] [0154] 実施例1.RSVmRNAに対する抗ウイルスsiRNAの設計 RSV P、NおよびL mRNAに対するsiRNAを、既知の手法を用いて化学的に合成した。下記のようなsiRNA配列および何らかの抑制サブタイプ間活性およびIC50値を、表1a、1bおよび1cに列挙する。] [0155] 実施例2.in vitro検定およびウイルス感染 10%加熱不活性化FBSを含有するDMEM中で、ベロE6細胞を80%の集密度に培養した。siRNA導入のために、4ulのTransit−TKOを50ulの無血清DMEMに付加し、室温で10分間インキュベートした。次に、指示濃度のsiRNAを培地/TKO試薬にそれぞれ付加し、室温で10分間インキュベートした。この混合物を、10%FBSを含有するDMEM 200ulに、次に単層培養細胞に付加した。細胞を、37℃、5%CO2で6時間、インキュベートした。1×ハンクス平衡塩溶液(HBSS)で静かに洗浄することによりRNA混合物を除去し、300プラーク形成単位(pfu)/ウェルのRSV/A2(MOI=30)をウェルに付加し、37℃、5%CO2で1時間、吸着させた。ウイルスを除去し、細胞を1×HBSSで洗浄した。10%FBS培地を含有するDMEM中の1%メチルセルロースを細胞に被せて、37℃、5%CO2で6日間、インキュベートした。抗Fタンパク質モノクローナル抗体131−2Aを用いて、プラークに対して細胞を免疫染色した。] [0156] 実施例3.siRNA送達およびin vivoでのウイルス感染 病原体を有しない4週齢雌BALB/cマウスを、Harlanから購入した。感染および鼻内滴注(i.n.)中は、マウスを麻酔下に置いた。5ulのTransit−TKOと複合体形成されないまたは複合体形成された指示量のsiRNAを用いた鼻内滴注により、マウスを免疫化した。150pgのシナギス(モノクローナル抗体クローン143−6c、抗RSVFタンパク質)およびマウスアイソタイプ対照(IgG1)を、RSV攻撃誘発(106PFUのRSV/A2)の4時間前に腹腔内(i.p.)投与した。1群あたり10匹のマウスを用いた。動物の体重を、感染後0、2、4および6日目にモニタリングした。感染後6日目に肺を採取し、免疫染色プラーク検定によりRSVについて検定した。] [0157] 実施例4.免疫染色プラーク検定 10%加熱不活性化FBSを含有するDMEM中で、24ウェルプレートのベロE6細胞を90%の集密度に培養した。マウス肺を、1ml滅菌ダルベッコPBS(D−PBS)中で手で持てる大きさのホモジナイザーを用いて均質化して、無血清DMEM中で10倍希釈した。ウイルス含有肺溶解物希釈液を、三重反復実験で24ウェルプレート上に播き、37℃、5%CO2で1時間、吸着させた。10%FBSを含有するDMEM中の1%メチルセルロースをウェルに被せた。6日後、上に被せた培地を除去し、細胞をアセトン:メタノール(60:40)中で15分間固定した。細胞を、37℃で1時間、5%乾燥ミルク/PBSで遮断し、抗RSVFタンパク質抗体(131−2A)の1:500希釈液をウェルに付加し、37℃で2時間インキュベートした。細胞を、PBS/0.5%トゥイーン20中で2回洗浄した。ヤギ抗マウスIgG−アルカリ性ホスファターゼの1:500希釈液をウェルに付加し、37℃で1時間インキュベートした。細胞を、PBS/0.5%トゥイーン20中で2回洗浄した。Vectorのアルカリ性ホスファターゼ基質キットII(Vector Black)を用いて反応を展開し、ヘマトキシリンで対比染色した。プラークを可視化し、オリンパス倒立顕微鏡を用いて計数した。] [0158] 実施例5.治療検定 0日目に鼻内滴注によりRSV(106PFUのRSV/A2)でマウスを攻撃誘発し、指示siRNA50ugで処置して、指示時間(ウイルス攻撃誘発後1〜4日目)に鼻内滴注により送達した。マウス3〜5匹/群を用いて、上記と同様に、ウイルス攻撃誘発後5日目に、肺溶解物からウイルス力価を測定した。] [0159] 実施例6.iRNA剤を用いたRSVのin vitro抑制 表1(a〜c)に提示したiRNA剤を、上記と同様にプラーク形成検定で抗RSV活性に関して試験した。結果を図1に示す。各カラム(バー)は、表1(a〜c)に示したiRNA剤を表し、例えばカラム1は表1aにおける第一剤であり、第二のカラムは第二剤である。残存するウイルスの%により、活性iRNA剤を同定した。90%抑制という値を示したいくつかの作用物質を同定した。結果を、表1(a〜c)に要約する。] 図1 [0160] iRNA剤を用いたRSVのin vitro用量応答抑制を確定した。表1からの活性作用物質の例を、4つの濃度で、上記と同様のプラーク形成検定において抗RSV活性に関して試験した。図2)に示し、表1(a〜c)に要約するように、試験した活性iRNA剤で、用量依存性応答が見出された。] 図2 [0161] iRNA剤を用いたRSVBサブタイプのin vitro抑制を、上記と同様に試験した。図3に示すように、サブタイプBに対する抗RSV活性に関して、5nMで、図2に示したiRNA剤を試験した。試験したiRNA剤により、種々の程度で、RSVサブタイプBが抑制された。これらの結果も、表1(a〜c)に要約する。] 図2 図3 [0162] 実施例7.iRNA剤を用いたRSVのin vivo抑制 AL1729およびAL1730を用いたRSVのin vivo抑制を、上記と同様に試験した。図4に記載した作用物質を、マウスモデルにおいて抗RSV活性に関して試験した。iRNA剤は、in vivoでのウイルス力価低減に有効であり、対照抗体(Mab 143−6c、RSV治療に関して認可されているマウスIgG1 Ab)より有効であった。] 図4 [0163] AL1730を、上記の方法を用いて、用量依存性活性に関して試験した。当該剤は、図5に示すように用量依存性応答を示した。] 図5 [0164] in vitro活性を示すiRNA剤を、上で概説したように、in vivoでの抗RSV活性に関して試験した。図6に示すように予防的に投与した場合、いくつかの剤は、4 log超のウイルス力価の低減を示した。] 図6 [0165] in vitroおよび/またはin vivo活性を示すiRNA剤を、上で概説した治療プロトコールと同様にin vivoでの抗RSV活性に関して試験した。ウイルス感染後1〜2日目に投与した場合、図7に示すように、いくつかの剤は、2〜3 logのウイルス力価の低減を示した。] 図7 [0166] 実施例8.標的配列全体に亘る分離株の配列解析 分離株の成長およびRNAの単離:ジョージア州アトランタの疾病予防管理センター(CDC)のLarry Anderson氏から(4株)、ならびにテネシー大学メンフィス校のJohn DeVincenzo氏から(15株)、RSV感染患者からの臨床分離株を入手した。これらをHEp−2、ヒト上皮細胞(ATCC、カタログ番号CCL配布23)細胞中で増殖させたところ、ジョージア州からの4分離株はテネシーからの15株よりゆっくり増殖したことが認められた。それゆえ、これらを別々に処理し、分析した。手順を手短に以下に記載する。] [0167] ベロE6、サル腎臓上皮細胞(ATCC、カタログ番号CRL−1586)を集密度95%に増殖させて、一次分離株の1/10希釈液で感染させた。ウイルスを37℃で1時間吸着させて、次に、細胞にD−MEMを補足し、37℃でインキュベートした。毎日、光学顕微鏡により、細胞変性効果(CPE)に関して細胞をモニタリングした。90%CPEで、細胞を擦り取って採取し、3000rpmで10分間の遠心分離によりペレット化した。メーカーのプロトコールに従って、標準手法によりRNA調製を実施した。] [0168] RSVN遺伝子の増幅:ALN−RSV01認識部位を含有するRSV N遺伝子断片の増幅を、2段階RT−PCを用いて実施した。] [0169] 先ず、無作為六量体およびSuperscript III逆転写酵素(Invitrogen, Carlsbad, CA)を用いて、42℃で1時間、RNAを逆転写して、cDNAライブラリーを生成した。次に、順方向プライマーRSVNF:5’-AGAAAACTTGATGAAAGACA-3’、および逆方向プライマーRSV NR:5’-ACCATAGGCATTCATAAA-3’を用いて、55℃で30秒間、その後68℃で1分間を35サイクル、PlatinumTaqポリメラーゼ(Invitrogen, Carlsbad, CA)を用いて、1200nt遺伝子特異的断片を増幅した。P/oアガロースゲル電気泳動により、PCR産物を分析した。] [0170] 結果:最初の15分離株の配列解析は、ALN−RSV01に関する標的部位がすべての系統全体に亘って完全に保存されるということを確証した。配列アラインメントを、図8に示す。重要なのは、この保存が、RSV AおよびBサブタイプの両方からの分離株を含む異なった集団全体で保持されたことである。興味深いことに、4つの増殖速度の遅い分離株を分析した際、4つのうちの1つ(LAP6824)が、図9の上部に示すように、ALN−RSV01認識部位における単一塩基の変異を有する、ということをわれわれは観察した。この変異は、この分離株中のRSV N遺伝子の位置13のコード配列を、AからGに変えた(図9、下部)。] 図8 図9 [0171] 結論:19の患者分離株から、ALN−RSV01に対する標的部位のRSV N遺伝子の配列を確定した。19例のうちの18例(95%)において、ALN−RSV01に対する認識素子は100%保存されていることが確定された。分離株のうちの1つにおいて、RSV N遺伝子内で位置13のヌクレオチドをAからGに変える単一の塩基変更が検出された。この変更は、図9(下部)に示すようにALN−RSV01のアンチセンス鎖と標的配列との間に単一のG:U揺らぎを作り出す。このようなG:U揺らぎのハイブリダイゼーション能力に関する理解に基づくと、ALN−RSV01は、この分離株中のRSV N遺伝子をサイレンシングするのに有効であると予測される。] 図9 [0172] 実施例9.ALN−RSV01の合成および精製 図10に示すように、ALN−RSV01薬剤物質の製造プロセスは、3‘−0−(2−シアノエチル)ホスホルアミダイトの化学作用を、4,4‘−ジメトキシトリフェニルメチル(ジメトキシトリチル、DMT)基で保護される5’−ヒドロキシル、およびリボースヌクレオシドの2’−ヒドロキシル上のtert−ブチルジメチルシリル(TBDMS)保護とともに用いて、従来の固相合成により、2つの一本鎖オリゴヌクレオチド(センスおよびアンチセンス)を合成することからなる。粗製一本鎖オリゴヌクレオチドを固体支持体から切断し、二段階プロセスで脱保護化して、分取陰イオン交換高速液体クロマトグラフィー(AX−HPLC)により精製した。2つの一本鎖を等モル比で組合せて、その後、アニーリングし、凍結乾燥して、ALN−RSV01薬剤物質を生じた。] 図10 [0173] 固相合成:固体支持体、例えば制御多孔性ガラス(CPG)またはポリスチレン上でのホスホルアミダイト法によるオリゴヌクレオチド鎖のアセンブリーは、図11に略記した反復プロセスに従った。ALN−RSV01センスおよびアンチセンス一本鎖中間体の合成を、5’−ジメトキシトリチルチミジンを負荷された支持体上で実行した。保護化ヌクレオチドホスホルアミダイトおよび活性剤の付加により、3’から5‘末端に各中間体を集合させた。反応はすべて、充填カラム中の誘導体化支持体上で行われた。各伸長サイクルは、4つの異なるステップで構成された。] 図11 [0174] 5’−ヒドロキシル脱保護化(脱トリチル化、図11ステップA):合成の開始に際して、DMT−チミジン支持体を、5’−ヒドロキシルからの酸不安定性4,4’−ジメトキシトリチル保護基の除去に付した。その後の合成の各サイクルは、支持体結合オリゴヌクレオチドの5’酸素原子からの対応するDMT保護基の除去で開始した(図11ステップA)。これを、トルエン中のジクロロ酢酸の溶液を用いた処理により成し遂げた。脱トリチル化後、支持体結合物質を、次の反応のための準備においてアセトニトリルで洗浄した。] 図11 [0175] カップリング(図11ステップB):活性剤5−エチルチオ−1H−テトラゾールの存在下で、支持体結合オリゴヌクレオチドの5’−ヒドロキシル基と保護化ヌクレオシドホスホルアミダイトの過剰量の溶液との反応により、成長中のオリゴヌクレオチド鎖の伸長を達成した。各ステップに必要とされるアミダイトを、表1cに記載したオリゴヌクレオチド配列により確定した。これにより、亜リン酸三エステルヌクレオチド間結合が形成された。カップリング反応が完了するのに十分な時間をおいた後、過剰のホスホルアミダイトおよび活性剤を、アセトニトリルを用いて反応器からすすぎ落とした。] 図11 [0176] 酸化(図11ステップC):次に、新規に作られた亜リン酸三エステル結合を、水の存在下でピリジン中のヨウ素の溶液で処理することにより酸化した。これにより、対応するホスホトリエステル結合が形成された(図11ステップC)。酸化完了後、アセトニトリルで支持体をすすぐことにより、カラムから過剰の試薬(ピリジン/水中のヨウ素)を除去した。] 図11 [0177] キャッピング(図11ステップD):カップリング反応は非常に高い収率で進行するが、しかしそれは完全に定量的であるというわけではない。任意の所定のサイクルで利用可能な小部分(典型的には1%未満)の5’−ヒドロキシ基は、活性化ホスホルアミダイトとカップリングできない。その後のサイクル中の反応を防止するために、キャッピング試薬(無水酢酸およびNメチルイミダゾール/2,6ルチジン/アセトニトリル)を用いて、これらの部位を遮断した。その結果、5’−O−アセチル化(「キャップ化」)支持体結合オリゴヌクレオチド配列が形成された。] 図11 [0178] 切断および脱保護化:適切な保護化ヌクレオシドホスホルアミダイトを用いるこの基本的な4ステップサイクルの反復により、全保護化配列の集合が可能となった。オリゴヌクレオチド鎖の5’末端でヒドロキシルを保護するDMT基を除去した。シアノエチルホスフェート保護基の除去を伴う水性メチルアミン処理により、粗製オリゴヌクレオチドを固体支持体から切断した。支持体を濾過により除去し、ジメチルスルホキシドで洗浄した。切断溶液および洗浄液を併合して、室温または温度を上げて保持して、図12ステップAに示すように、環外アミノ基(ベンゾイル、イソブチリルおよびアセチル)の脱保護化を完了した。次に、2’−o−TBDMS保護基をピリジン−フッ化水素の溶液を用いて切断して、粗製オリゴヌクレオチドを得た(図12ステップB)。脱保護化の完了時に、溶液を水性緩衝液で希釈して、精製ステップに付した。] 図12 [0179] AX−HPLCによる精製:各粗生成物溶液の精製を、AX−HPLCにより成し遂げた。粗生成物の溶液を、Source15Q媒質を充填した精製カラム上に載せた。約10%アセトニトリルを含有するリン酸ナトリウム緩衝溶離液を用いて、精製作業を実施した。塩化ナトリウム勾配を用いて、カラムからオリゴヌクレオチドを溶離した。高温(65〜75℃)で精製を実行した。UV吸収分光分析により、溶離プロフィールをモニタリングした。分画を収集し、プールした。標的純度レベルで生成物を含有するプールを、プロセスの次のステップに付した。判定規準を満たさなかった分画を、いくつかの場合には、再精製した。] [0180] 脱塩:公称1,000分子量カットオフのポリエーテルスルホン(PES)膜カセットを用いる接線フロー濾過(TFF)を用いて、オリゴヌクレオチド溶液を濃縮した。濃縮ステップからの保持液(retentate)をpH調節し、水でダイアフィルター処理して、AX−HPLC精製に用いられた塩および溶媒を除去した。時として、脱塩化産物溶液(保持液)をTFFにより濃縮した後、次のステップに移した。] [0181] 二重鎖形成:センスおよびアンチセンス鎖の限外濾過溶液を、所望の割合で併合して、2つの中間体の等モル混合物を形成した。各一本鎖ヌクレオチドの必要量を、UV検定およびそれらの分子量に基づいて算定した。より良好な制御を保証するために、算定量の第一鎖を算定量より少ない第二鎖と混合した。その混合物の試料のAX−HPLC分析は、過剰量の第一鎖に関する明確なピークを、二重鎖に関するピークとともに示した。さらなる量の第二鎖を付加し、試料を再び分析した。HPLCクロマトグラフィーで判定して、鎖の過剰量の一方が1面積%未満であると確定されるまで、このプロセスを反復した。次に、制御条件下で溶液を加熱し、冷却して、二重鎖をアニーリングした。] [0182] 凍結乾燥:二重鎖溶液を0.2μフィルターを通して濾過した後、大量乾燥のために使い捨て1回使用トレー中に入れた。濾過産物溶液を、以下の3ステップからなるサイクルを用いて凍結乾燥した:(1)凍結ステップ、(2)0℃での一次乾燥、ならびに(3)25℃での二次乾燥。このプロセスの結果は、凍結乾燥粉末、すなわち、液体を凍結し、凍結液体産物を真空下で乾燥して、多少のまたはすべての凍結水昇華により除去するステップを包含するプロセスにより製造される粉末である。] [0183] 容器閉鎖系:凍結乾燥ALN−RSV01薬剤物質を、ねじ式の清浄な高密度ポリエチレンボトル中に包装し、ラベルを付けて、出荷まで、−10〜−25℃で冷凍庫中に保存した。いくつかの場合、防湿袋を在庫品の包装に加えた。選択した袋(モデルLF4835W、Laminated Films & Packaging製)は、3つの層(白色PET、箔およびポリエチレン)を有し、特に酸素および水分に対するバリアとして推奨される。] [0184] 薬剤仕上げ:ALN−RSV01薬剤物質を、密閉容器中の凍結乾燥粉末として、滅菌充填/仕上げサイトに送達した。各容器は、既知の重量のALN−RSV01薬剤物質を保持した。嵩重量、二重鎖純度および含水量値を用いて、処方物に利用可能なALN−RSV01薬剤物質を算定した.薬剤物質は吸湿性であるので、全容器を製造プロセスに割り当てた。用いられる容器のサイズは、薬剤割当を目標ロットサイズに近づけさせた。リン酸緩衝溶液を、目標ロットサイズを調製するために必要とされるものより余分な量で、必要な組成物に調製した。緩衝液のpHを、7.4±0.7に調整した。割当ALN−RSV01薬剤物質は、全バイアル中で、リン酸緩衝溶液の目標バッチ容積の80%に溶解した。製造段階の試料を取り出して、UV/SECにより効能を測定した。この検定値を用いて、理論的バッチサイズを算定して、100%効能を得た。残りの調製緩衝液を用いて、ロットをこの理論容積にした。pHをモニタリングし、必要な場合は6.6+1.0に調整した。次にロットを、2つの0.22um滅菌フィルターに順次通して無菌濾過し、個々の滅菌バイアル中に充填して、栓をして、密閉し、点検し(100%目視)、ラベルを貼った。全バイアルを、2〜8℃で保存した。]
权利要求:
請求項1 治療的有効量のALN−RSV01を含むsiRNA組成物。 請求項2 前記組成物が凍結乾燥粉末を含む請求項1記載のsiRNA組成物。 請求項3 前記組成物が、−20℃で保存される場合、少なくとも24ヶ月間安定である請求項2記載のsiRNA組成物。 請求項4 前記組成物が溶液を含む請求項1記載のsiRNA。 請求項5 前記組成物が、2℃〜8℃で保存される場合、少なくとも24ヶ月間安定である請求項4記載のsiRNA組成物。 請求項6 前記溶液の重量オスモル濃度が200〜400mOsm/kgである請求項4記載のsiRNA組成物。 請求項7 前記溶液が緩衝剤を含む請求項4記載のsiRNA組成物。 請求項8 前記緩衝剤がリン酸ナトリウム緩衝剤である請求項7記載のsiRNA組成物。 請求項9 前記リン酸ナトリウム緩衝剤の濃度が50mMである請求項8記載のsiRNA組成物。 請求項10 前記緩衝溶液のpHが5〜8である請求項8記載のsiRNA組成物。 請求項11 前記緩衝溶液のpHが5.6〜7.6である請求項10記載のsiRNA組成物。 請求項12 前記緩衝溶液のpHが6.6である請求項11記載のsiRNA組成物。 請求項13 前記ALN−RSV01の濃度が150mg/mlの無水オリゴヌクレオチドである請求項8記載のsiRNA組成物。 請求項14 前記ALN−RSV01の濃度が75mg/mlの無水オリゴヌクレオチドである請求項8記載のsiRNA組成物。 請求項15 前記溶液の容積が1.0mlである請求項7記載のsiRNA組成物。 請求項16 前記容積が2つの容器の間で等しく分けられる請求項15記載のsiRNA組成物。 請求項17 前記組成物が液体懸濁液を含む請求項1記載のsiRNA組成物。 請求項18 前記組成物が乾燥粉末を含む請求項1記載のsiRNA組成物。 請求項19 前記治療的有効量が150mg以下の無水オリゴヌクレオチドである請求項1記載のsiRNA組成物。 請求項20 前記治療的有効量が150mgの無水オリゴヌクレオチドである請求項19記載のsiRNA組成物。 請求項21 前記治療的有効量が75mgの無水オリゴヌクレオチドである請求項19記載のsiRNA組成物。 請求項22 ヒト被験者への前記治療的有効量の投与は前記被験者において白血球数の有意の増大を生じさせない請求項1記載のsiRNA組成物。 請求項23 ヒト被験者への前記治療的有効量の投与は前記被験者においてCRP濃度、G−CSF濃度、IL1−RA濃度またはTNF濃度の有意の増大を生じさせない請求項1記載のsiRNA組成物。 請求項24 前記組成物がエキソヌクレアーゼからの保護のための修飾をさらに含む請求項1記載のsiRNA組成物。 請求項25 前記分子がホスホロチオエートおよびヒドロキシピロリジン(hp)リンカーからなる群から選択される請求項24記載のsiRNA組成物。 請求項26 ヒト被験者におけるRSV感染の予防または治療のための請求項1記載の組成物の使用。 請求項27 ヒトにおける呼吸器合胞体ウイルス(RSV)感染を予防するかまたは治療する方法であって、治療的有効量のALN−RSV01を含む組成物を前記ヒトに投与することを包含する方法。 請求項28 前記組成物が局所投与される請求項27記載の方法。 請求項29 前記局所投与が鼻内または肺内である請求項28記載の方法。 請求項30 前記局所投与が鼻内である請求項29記載の方法。 請求項31 前記局所投与が肺内である請求項29記載の方法。 請求項32 前記肺内投与が前記組成物の吸入によるものである請求項31記載の方法。 請求項33 前記組成物がエーロゾル化液として投与される請求項29記載の方法。 請求項34 前記エーロゾル化液が鼻噴霧剤である請求項33記載の方法。 請求項35 前記鼻噴霧剤がBecton-DickinsonAccuspray(商標)鼻噴霧系により作られる請求項34記載の方法。 請求項36 前記エーロゾル化液がネブライザーにより作られる請求項33記載の方法。 請求項37 請求項4〜16のいずれかの組成物を投与することを包含する請求項33記載の方法。 請求項38 前記投与が、0.5mlの前記エーロゾル化液を各鼻孔に投与することを包含する請求項37記載の方法。 請求項39 前記組成物の複数用量を投与することを包含する請求項28記載の方法。 請求項40 前記複数用量のうちの1つが毎日投与される請求項39記載の方法。 請求項41 前記複数用量が2、3、4または5用量である請求項40記載の方法。 請求項42 前記複数用量が5用量である請求項41記載の方法。 請求項43 前記複数用量の初回が、前記ヒトがRSVに感染する前に投与される請求項39記載の方法。 請求項44 前記複数用量の前記投与が、前記ヒトの気道の細胞中のRSVタンパク質、mRNAまたは力価を、前記複数用量により提供される用量と等しい単一用量の投与と少なくとも同一レベルに低減する請求項39記載の方法。 請求項45 前記複数用量の前記投与が吸入によるものであり、総用量0.1〜0.6mg/kgの無水オリゴヌクレオチドを前記ヒトに送達する請求項39記載の方法。 請求項46 肺移植を受けたヒト患者における呼吸器合胞体ウイルス(RSV)感染を予防するかまたは治療する方法であって、治療的有効量のALN−RSV01を含む組成物を前記肺移植を受けたヒト患者に投与することを包含する方法。 請求項47 前記組成物が局所投与される請求項46記載の方法。 請求項48 前記局所投与が鼻内または肺内である請求項47記載の方法。 請求項49 前記局所投与が鼻内である請求項48記載の方法。 請求項50 前記局所投与が肺内である請求項48記載の方法。 請求項51 前記肺内投与が前記組成物の吸入によるものである請求項50記載の方法。 請求項52 前記組成物がエーロゾルとして投与される請求項48記載の方法。 請求項53 前記エーロゾルが鼻噴霧剤である請求項52記載の方法。 請求項54 前記エーロゾルがネブライザーにより作られる請求項52記載の方法。 請求項55 前記ネブライザーがPARIeFlow(登録商標)30Lネブライザーである請求項54記載の方法。 請求項56 複数用量の前記組成物を投与することを包含する請求項46記載の方法。 請求項57 前記複数用量のうちの1つが毎日投与される請求項56記載の方法。 請求項58 前記複数用量が2または3用量である請求項57記載の方法。 請求項59 前記複数用量が3用量である請求項58記載の方法。 請求項60 前記肺移植を受けたヒト患者が目下RSVに感染している請求項46記載の方法。 請求項61 前記複数用量の初回が投与される時点で、前記肺移植を受けたヒト患者が目下RSVに感染している請求項56記載の方法。 請求項62 前記投与が、前記肺移植を受けたヒト患者の気道の細胞中のRSVタンパク質、RSVmRNA、RSVピークウイルス負荷、ピークRSVウイルス負荷までの時間、RSVウイルス脱粒の継続時間、RSVウイルスAUC、またはRSV力価を低減する請求項46記載の方法。 請求項63 前記複数用量の前記投与が、前記肺移植を受けたヒト患者の気道の細胞中のRSVタンパク質、RSVmRNA、RSVピークウイルス負荷、ピークRSVウイルス負荷までの時間、RSVウイルス脱粒の継続時間、RSVウイルスAUC、またはRSV力価を、前記複数用量により提供される用量と等しい単一用量の投与と少なくとも同レベルに低減する請求項46記載の方法。 請求項64 前記複数用量の前記投与が吸入によるものであり、総用量0.1〜0.6mg/kgの無水オリゴヌクレオチドを前記肺移植を受けたヒト患者に送達する請求項56記載の方法。 請求項65 RSV感染の特性を確定することをさらに包含する請求項46記載の方法。 請求項66 RSV感染の前記特性が前記肺移植を受けたヒト患者からの鼻スワブ試料および/または痰試料の定量的RT−PCR(qRT−PCR)分析により確定される請求項65記載の方法。 請求項67 前記qRT−PCRが、RSVmRNA、RSVピークウイルス負荷、ピークRSVウイルス負荷までの時間、RSVウイルス脱粒の継続時間、RSVウイルスAUC、またはRSV力価を確定するために用いられる請求項66記載の方法。 請求項68 前記肺移植を受けたヒト患者が気管支拡張薬療法を受けている請求項46記載の方法。 請求項69 前記肺移植を受けたヒト患者が気管支拡張薬療法施療の1時間以内に前記組成物を投与される請求項68記載の方法。 請求項70 前記肺移植を受けたヒト患者が標準ケア処置を受けている請求項46記載の方法。 請求項71 前記標準ケア処置がリバビリンの投与を包含する請求項70記載の方法。 請求項72 前記肺移植を受けたヒト患者が、リバビリンの投与の1〜2時間前に前記組成物を投与される請求項71記載の方法。 請求項73 前記肺移植を受けたヒト患者への前記組成物の前記投与がRSV感染の徴候および/または症候の開始後7日以内に開始される請求項60記載の方法。 請求項74 前記徴候および/または症候がFEV1の低減、発熱、新規発症の鼻漏、咽喉の痛み、鼻閉、咳、喘鳴、頭痛、筋肉痛、悪寒または息切れを包含する請求項73記載の方法。 請求項75 治療的有効量のALN−RSV01を含む組成物を前記肺移植を受けたヒト患者に投与することにより肺移植を受けたヒト患者における呼吸器合胞体ウイルス(RSV)感染を予防するかまたは治療することを包含する肺移植を受けたヒト患者における医学的病状の危険を低減するための方法であって、前記医学的病状が、移植肺の急性拒絶、閉塞性細気管支炎症候群、挿管の発生、ウイルス、細菌または真菌呼吸器感染の発生、ならびに肺機能の不可逆的低下からなる群から選択される方法。 請求項76 0.6mg/kgの濃度でのエーロゾル化ALN−RSV01が、PARIeFlow(登録商標)30Lネブライザーを用いて3日間1日1回、エーロゾル化ALN−RSV01の吸入により肺移植を受けたヒト患者に投与される請求項75記載の方法。 請求項77 前記組成物が局所的に投与される請求項75記載の方法。 請求項78 前記局所投与が鼻内または肺内である請求項77記載の方法。 請求項79 前記局所投与が鼻内である請求項78記載の方法。 請求項80 前記局所投与が肺内である請求項78記載の方法。 請求項81 前記肺内投与が前記組成物の吸入によるものである請求項80記載の方法。 請求項82 前記組成物がエーロゾルとして投与される請求項78記載の方法。 請求項83 前記エーロゾルが鼻噴霧剤である請求項82記載の方法。 請求項84 前記鼻噴霧剤がBecton-DickinsonAccuspray(登録商標)により投与される請求項83記載の方法。 請求項85 前記組成物の複数用量を投与することを包含する請求項75機差の方法。 請求項86 前記複数用量のうちの1つが毎日投与される請求項85記載の方法。 請求項87 前記複数用量が5用量である請求項85記載の方法。 請求項88 前記移植を受けたヒト患者が目下RSVに感染している請求項27記載の方法。 請求項89 前記移植を受けたヒト患者が、前記複数用量の初回が投与される時に、目下RSVに感染している請求項39記載の方法。 請求項90 前記投与が、前記移植を受けたヒト患者の気道の細胞中のRSVタンパク質、RSVmRNA、RSVピークウイルス負荷、ピークRSVウイルス負荷までの時間、RSVウイルス脱粒の継続時間、RSVウイルスAUC、またはRSV力価を低減する請求項75記載の方法。 請求項91 前記複数用量の前記投与が、前記移植を受けたヒト患者の気道の細胞中のRSVタンパク質、RSVmRNA、RSVピークウイルス負荷、ピークRSVウイルス負荷までの時間、RSVウイルス脱粒の継続時間、RSVウイルスAUC、またはRSV力価を、前記複数用量により提供される用量と等しい単一用量の投与と少なくとも同レベルに低減する請求項39記載の方法。 請求項92 前記複数用量の前記投与が吸入によるものであり、総用量75mgまたは150mgの無水オリゴヌクレオチドを前記移植を受けたヒト患者に送達する請求項39記載の方法。 請求項93 ALN−RSV01の抗ウイルス作用を確定することをさらに包含する請求項27記載の方法。 請求項94 前記抗ウイルス作用が定量的RT−PCR(qRT−PCR)分析、定量的培養または回転増強培養により確定される請求項93記載の方法。 請求項95 移植を受けたヒト患者のウイルス負荷を確定することをさらに包含する請求項94記載の方法。 請求項96 前記ウイルス負荷が定量的RT−PCR(qRT−PCR)分析、定量的培養またはウイルスAUCにより確定される請求項95記載の方法。 請求項97 移植を受けたヒト患者のRSV疾患測定値を確定することをさらに包含する請求項27記載の方法。 請求項98 前記RSV疾患測定値が症候、身体検査または粘液重量により測定される請求項97記載の方法。 請求項99 75mgまたは150mgの用量での0.5ml/鼻孔のエーロゾル化ALN−RSV01が、エーロゾル化ALN−RSV01の吸入により移植を受けたヒト患者に投与される請求項27記載の方法。 請求項100 75mgまたは150mgの用量での0.5ml/鼻孔のエーロゾル化ALN−RSV01が、Becton-DickinsonAccuspray(登録商標)を用いて産生されるエーロゾル化ALN−RSV01の吸入により移植を受けたヒト患者に投与される請求項27記載の方法。 請求項101 少なくとも2日間持続する再発性咳に罹患していると前記ヒトを診断するステップをさらに包含する請求項27記載の方法であって、前記診断が前記組成物の投与前になされる方法。 請求項102 前記ヒトが少なくとも2日持続した再発性咳を有する請求項27記載の方法。 請求項103 前記ヒトが少なくとも18歳未満である請求項101記載の方法。 請求項104 前記ヒトが弱化した免疫系を有する請求項101記載の方法。 請求項105 前記ヒトが入院している請求項101記載の方法。 請求項106 前記ヒトが2歳未満である請求項103記載の方法。 請求項107 前記ヒトが生後6ヶ月未満である請求項106記載の方法。 請求項108 前記ヒトが生後3ヶ月未満である請求項106記載の方法。 請求項109 前記ヒトが脱水状態になるかまたは脱水状態になる危険がある請求項27および101〜106のいずれかに記載の方法。 請求項110 前記ヒトが前記組成物の投与後6週間以内にシナギス(商標)の一用量を投与される請求項27記載の方法。 請求項111 前記ヒトにおけるRSVN遺伝子mRNAのALN−RSV01定方向切断を測定することをさらに包含する請求項1記載の方法。 請求項112 前記ALN−RSV01定方向切断がPCRにより検出される請求項111記載の方法。 請求項113 前記RSVN遺伝子mRNA切断産物が前記ヒトの鼻試料中で検出される請求項111記載の方法。 請求項114 前記RNAi媒介性切断が一用量の前記組成物の投与後5日未満に測定される請求項111記載の方法。 請求項115 前記RNAi媒介性切断が一用量の前記組成物の投与後3日未満に測定される請求項114記載の方法。 請求項116 前記ヒトにおけるRSVの力価を測定することをさらに包含する請求項111記載の方法。
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